この連載 ずっと1/72クラスを取り上げてきましたので、この辺りで 大型 スケールの、ニチモの 1/35 零戦52型 にチャレンジしたいと思います。
このニチモキットの発売は、1960年代初頭。 1/32 のレベル、ハセガワ 零戦が発売されるまでの間、 1/35スケールながら、ビッグキットとしては最良のものとされていた時期がありました。 それゆえ、B級キットといってしまうには、いさかか 失礼かもしれませんが、お許しください。
このキットの売りはなんといってもプロペラがモーターライズで回転すること。発売当初は マブチNo12だったそうですが、入手したものはミニベビーモーター使用に設計変更されておりました。 ビッグスケールの零戦として、”零戦はやと”にかぶれた少年には 憧れのキットでしたが、450円は少年には高価な金額で、手が届かなかったような思い出があります。
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カウリングにはエンジン前面が一体成型されており、ミニベビーモーターと電池がその後ろに組み込まれるため、コクピットの造作は全く無く、上げ底の上に上半身だけのパイロットを接着する構造になっています。
その他は、主脚が折りたたみ可動。胴体側の車輪カバーも連動ポストで一緒に閉まる様は感動ものです。
エルロン、フラップ、ラダー、エレベーターが可動なのはお約束。、中央キャノピーも可動となっています。これこそ、当時の流行の「オール可動」というものでありました。
これだけの可動部にもかかわらず、デッサンに破綻はなく、きちんと作ってみると端正そのもの。
組み立てを大変楽しめる大型キットで、現在も 模型店の棚では現役で活躍しています。
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