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ライトフライヤー (モノグラム 1/39)

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi


 1903年に世界で最初に動力飛行に成功した ライト兄弟の ライトフライヤーです。航空史に残るエポックメーキングな機ですので、 いつかきっと 組み立ててみたいと思い続けていたモノグラムのキットです。
 
 実機は ワシントンのスミソニアン航空博物館に展示されていて、2005年春に初めて 対面しました。小学生でもわかるように丁寧な展示解説がされていて さすが多くの人だかりでした。驚いたのは 今から100年前、世界で最初の複葉機であるにかかわらず、構造設計が非常に近代的で、特に トーションボックス構造の翼桁構造には うならされました。また、支柱と翼構造との柔構造接続や 張り線根元の構造など 感心するほど よく考え抜かれて設計されています。当時 この原型機から 数年後には 基本構造を変えずに実用機に進化できた理由がよくわかりました。



キティホークはご存知のように、昇降舵は前方にあり、方向舵は後方。エルロンを使わず、翼をねじって 左右旋回をする操縦方式となっています。

 モノグラムのキットは 弟が翼の上に腹ばいになり操縦し、兄のWolburが手を振る 有名なシーンを模型化しています。発売されたのはなんと50年以上前の1958年。それから、数回 再販されていて、今回組み立てたのは Heritage Edition です。
 組み立てやすくするために翼に支柱が直結するようになっていて、実機とは多少構造が違いますが、複雑な複葉機が誰にでも確実に完成します。
 解説書に このモデルはアメリカ航空史を記念する重要なモデルであるから、モノグラムの伝統的なプラモデルとして 発売を続けるので、ぜひ 組み立てを楽しんで欲しいといった意味のことが書かれています。採算とかそんなものは度外視なのでしょう。その心意気に感心します。
 塗装は翼はバフ、支柱はチーク木目チックにイメージ優先で塗装をしました。張り線は金属線ではなく、工作のしやすいミシン糸を使っています。

 透明な飾り台が付属していて 棚に飾ると、飛行機に人類の未来を託したライト兄弟のはるかな夢に心が馳せます。
そうだな、自分にもまだまだ やることがあるなと思うこの頃であります。




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Vol26 2011 February.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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