ショート サンダーランドはイギリスのショート社が開発した4発飛行艇で、第二次世界大戦を挟む1938年から1959年までの21年間、哨戒、輸送、救難等幅広い任務に用いられました。イギリス沿岸航空隊で第二次大戦の全期間を通じ第一線で使われた唯一のイギリス製軍用機で、イギリス空軍最後の飛行艇でした。
第二次大戦中に、各国で使われた同級の四発飛行艇を比較します。
2式大艇(日本) PB2Yコロナード(アメリカ) サンダーランド(イギリス)初飛行 1940年12月30日 1937年12月17日 1937年10月16日
最大速度 453km/h 360km/h 342km/h
航続距離 7,215km 5,180km 4,955km
エンジン 三菱、火星12型 プラット&ホイットニーR-1830 ブリストル・ペガサス
1,530hp 1,200hp 1,050hp
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サンダーランドは特に際立った高性能機では無かった様ですが、信頼性が高く、地味な任務を黙々とこなし、戦後も各国で使われました。
防御火器が強力で「空飛ぶハリネズミ」の異名を取り、哨戒任務中にJu88と遭遇して返り討ちにしたり、Fw200コンドルと交戦したエピソードまで
伝えられています。四発機同士の空中戦は戦闘機のドッグファイトとは違い、あたかも巨獣同士の決闘の様相を呈した事でしょう。
撮影時期:2010年7月 撮影場所:ロンドンRAF博物館
http://www.rafmuseum.org.uk/
ショート・サンダーランドMR5 Short Sunderland MR5 |