さて、組み始める。厚い主翼の感じや断面形、翼端の処理も上手く、いい雰囲気である。垂直尾翼や水平尾翼も断面形状によく配慮してある。反面、カウリングは直線的で、昔の批評表現でいえばポリバケツ。実機とは大違い。エンジンは茸が生えているみたいな造形で、とてもサイドパネルを開けて見せるような出来ではない。よくみれば、主翼だってテーパーがやや強く、水平尾翼に至ってはあまりにも先細りが強い。操縦席や機首の透明部品の成型は厚くレンズ状に見える。さらに見ていくと…と、そんなことが分かったところで改修するわけでもないので、気にせずに組んでいく。
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さすがに太い棒のようなプロペラは我慢できず、無理しない範囲で削りなおした。
さて本物の月光は強い上反角が特徴なのだが、キットの上反角はそうならない。そこで胴体幅をわずかに絞り、その分だけ上反角を強く組んだ。まだ角度不足なのだが、もうこれでOKとした。あとはそこそこ丁寧に組めば、それなりのものになる。「レベルの月光」を作っているのだから、それで良いのである。
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