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  F‐4E ファントムⅡ
(大創産業 1/144)

by 加藤 寛之


  つまり、何年か前に100円ショップのダイソーで売られた韓国製プラモデルである。ジェット機数種と複葉機数種があった。デカール替えだと思うが、ファントムにはF型もあった。購入時は“アカデミー製だろう”と思っていたが、どうやら違う製品のようだ。
数機種の品揃えがあること、デカールはマトモで塗装説明図もあること、さらに接着剤も同封されていること、それでいて100円なのだから、文句は一切言わない(つもりだ)。
パーツ分割は標準的だろう。主翼関係は“ダルいな”と思ったような気がしたが、無意識に前縁・後縁を真っすぐに削っていたので問題ない。これは垂直尾翼にもいえることで、前縁はフニャっとした曲線だし後縁は前倒しに見えたのかもしれないが、ここも気が付くと削っていたので心配ない。座席は全体塗装後にコックピットへ入れられることを確認し、とりあえず左右胴体を接着。“おや、前をあわせると後胴が合わないね”とか思っても、当然、前を主に合わせるので気にならない。



 次にエアインテークのパーツを付ける。ピッタリと付くはずもないのだから、ここは瞬間接着剤を流し込んで隙間を埋めて削り合わせたのだが、気が付けばきれいに整形できている。“ちょっと形が違うね”とか仮に感じたとしても、気にしない。こんどは主翼を胴体下面へあててみる。“ホホ~っ、主翼にある胴体下面の方が、胴体上側面よりもだいぶ横に出るねぇ”とかも感じないようにして、削り合わせる。尾翼はどうか。“胴体との削り合わせが必要だな”とは思わないし、付け根にある差込ベロを切り取って整形、下反角に注意して接着することで隙間無くスッキリ解消する。 “下面の合わせはイカンなぁ”とかは、見なかったので分からない。キャノピーを載せてみる。“後部に隙間があるな”と思うよりも先にプラバンで埋めておけば全然気にならない。アクセサリーでミサイルと燃料タンクがある。やや大きすぎる感じだが使わなければ関係ない。主脚カバーは切断して使うが、これはキット指定の方式。下面にある凹みと脚カバーが全然違う形だなんてことは、気付かなかった。



 塗装である。丁寧な白黒印刷の塗装図があるので、これが判読できれば役に立つ。いつものように水性塗料を使い、そのあたりにある似た色で塗る。手近にある色で塗ったことが原因で“やっぱり色が違うなァ”と気付いたが(これは自分の責任だ)、いつのまにか慣れた。ベトナム迷彩っぽければOKなのだ。我が家は横田基地の離着陸ルートにあるで、ファントムは子供のころに飽きるほど見ていた。 そのころの記憶では、最初のころはタン(ライトアースか?)が濃かったが、そのうちに明るいタンになったと思う。色が褪せたのかもしれない。実機でも色はそんな程度なのだから、模型の色に厳密にこだわる意味はない。デカールはやや硬めとはいえ、水に入れるとすぐに動き出す。本当に感じは良いが、貼っていくと主翼の国籍マークは内翼へ貼るように図示してある。“これは!?”と思ったので標準的な外翼位置へ貼っておいた。



最後にトップコートの半光沢を噴いて完成とした。出来上がった感じは良好で、とても100円キットには見えない。私の所属クラブSLBは、今年の展示会テーマの一つがファントムなので、これで一件落着である。 外に出て写真を撮る。持つ手まで写った1枚は、同時の印象を再現したもの。もちろん、もっと遠くを飛んでいたのだが、私の記憶にあるファントムの懐かしい姿に相違ない。



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Vol 41 2012 May.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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