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連載  世界の名作(迷作)キット発掘コーナー (第32回)

F9F-/5パンサー (マッチボックス1/72)

by 鳥巣 Torisu           /    

 

<実機解説>

WW2においてアメリカ海軍における戦闘機メーカーとしてトップの座にあったグラマン社はその地位が災いしてWW2後のジエット機開発にはノースアメリカンやヴオートに後れを取っていた。そのグラマン社が挽回するために開発したF9Fパンサーは1947年11月に初飛行した。

1949年に本格量産型のF9F-2が実戦部隊に配備され多くの空母航空団に展開した。
1950年6月に勃発した朝鮮戦争では首都ピヨンヤンへの初空襲から参戦し攻撃隊のエスコートや戦闘空中哨戒およびジエット機の高速性を生かした地上攻撃と1953年7月27日の停戦まで縦横無尽に活躍した。
この間の損失は北朝鮮の対空砲火による63機で空中戦での損失が無いことは特筆に値する。

F9F-8諸元
全長:12.69m
全幅:10.52m
全高:3.73m
搭載エンジン:P&W J-48-P-8A(3.990kg)1
最大速度:895km
武装:20mm機関砲×4
爆弾等:900kg
乗員:1名
 


<キット解説>

<キット解説>
マッチボックス社が1980年に発売されたキットです。フラップ等の動翼が凹モールドでそれ以外は凸モールドで機体表面を再現しています。伝統の運河堀りのパネルラインは有りません(笑)
キャノピーが肉厚なのが残念です。
デカールは文字類の滲みもなく発色は良いです。

透明部品とデカール

 箱絵
胴体部品
 翼部品


 

製作

<コクピットから>

バスタブ型のコクピットフローアと計器パネル・スティツク・座席・パイロットの5点で構成されています。胴体内部とフロアーをMrカラー機体内部色で塗りモールドされているメインパネルとサイドコンソールをジャーマングレーで塗った後エナメルの銀で軽くドライブラシを施してメリハリを付けました・



<胴体の組み立て>

<翼の組み立て>

コクピットを組み終わったら翼と胴体の組み立てを行います。
胴体は本体と垂直尾翼が分割されています。
胴体にコクピットを組み込み左右を貼り合わせたら分割されている垂直尾翼を取りつけます。胴体と垂直尾翼の繋ぎ目に隙間が生じたのでラッカーパテを盛り付け整形しました。
翼は拡張状態と折り畳み状態の選択式です。今回は拡張状態で作りました。
主翼付けにあるエアーインテークがフイットしないのでナイフで削り合わせました。翼との間に隙間が生じるのでここもパテを盛りました。
胴体と翼を組み付け後に発生した隙間をパテで埋めて基本工作は終了です。
水平尾翼は垂直尾翼に対し直角になるよう注意して取りつけましょう。



<整形とサフ吹き>

盛りつけたラッカーパテを#320・600・1000・1500と紙ヤスリの番数を上げて削ります。
ついでに全体に施されている凸モールも削りました。
仕上げに#2000番で全体を磨いてクレオス#1200の缶サフ(グレータイプ)を吹きつけました。
(消したモールドの堀り直し)
サフが乾いたのを確認して消えたモールドを堀り直します
モデラーズのマスキングテープ・トライツールのテンプレート・P-カッターの3点を用いて大きな直線部分のみ堀り直しました。72ではこれで十分です。


<塗装>

機体色の青(シーブルー)や主翼と垂直尾翼の端が白く塗られているのを考慮して全体をMrカラー69(グランプリホワイト)を塗ります。乾いたら翼と尾翼(垂直・水平)の端をマスキングテープでマスキングをしMrカラー「シーブルー」を塗りました。
シーブルーの塗装が乾いたら一部に施されている銀を塗装して機体の塗装作業は終了です。
機体塗装の乾燥を待っている間に脚やロケット弾主脚カバー・座席・パイロット等の細部パーツを塗装しましょう。



<デカール貼り>

外国製品なので白の発色やスケが懸念されましたが糊が若干弱い点を除いては満足できる出来でした。
インストの指示通りに貼りクレオスのMr・マークセッターをデカールの剥離防止に塗ってデカール貼りは終了です。



<細部パーツの取り付けと仕上げ>

本体塗装の乾く合間に塗った細部パーツを取りつけます。
ロケット弾の取り付け位置が曖昧なので実機資料などで確認したほうが宜しいでしょう。作例ではチグハグな付け方になってしまいました(泣)
今回は缶のクリアーでなくハンドピース用にじゃばじゃばに薄めたビンの光沢クリアーを薄く3回以上吹きつけて仕上げました。
今回もマッチボックス社のF9Fパンサーを製作する機会を与えてくださった編集部に感謝です。


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