1963年の北爆開始以後作戦機が北ベトナム上空で損傷を受けたり撃墜されるケースが増加しアメリカ空軍当局は捜索救難ミッション用に特別に改造されたヘリの調達が急務になった。
それまでは既存のHH-43(ハスキー)やH-19(チカソー)などのヘリの転用で済ませてきたがこれはベトナム戦で使用するには明らかに能力不足であり新たな新型ヘリを欲していた。そこで空軍はシコルスキー社が海軍向けに開発したSH-3シーキングの発展型として自主開発したS-61に注目し空軍規格の装備品と装甲板・給油プローブ・投下式燃料タンク・高速ホイストやその他の特殊装備を備えた捜索救難ヘリ「HH-3E」を発注し1966年にベトナム戦線に投入した。 |
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アメリカの冷凍食品メーカーのキャラクターの名前である「ジョリーグリーンジャイント」とニックネームを付けられたHH-3Eはベトンナムで多くの救難ミッションを重ねていったが救難作業時に地上を制圧する火器の不足・山岳地帯でのホバリング能力不足が鮮明になり更に能力の向上したHH-53の登場により次第にベトナムから引き揚げられたが州空軍では1980年代まで使用された。
要目
全長:22.3m
全高:5.51m
乗員:3名
搭乗者数:28名
エンジン:GE・T-58ターボシャフトエンジン
1, 500hp 2基
最高速度:265km
航続距離:1.254km |