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  A4D-1 スカイホーク
(リンドバーグ 1/48)

by 加藤 寛之


  本誌7月号にあるスカイレイを作ったあとで、行きつけのワールドホビーショップはせがわへそれを持参した。そこで店主に現役キットであることに驚いた旨を話したら、リンドバーグの商品一覧を見せてくれ「注文できますよ」と、アッサリ言われた。Fw190、コルセア、サンダーボルト、一式陸攻、P-80…など、信じがたい骨董商品が並んでいた。熟考の後、ちょうど「世界の傑作機」で新版が出たことだし、スカイホークを注文した。  それが、これだ。キットは昔マルサンがコピーした原型機のはず。箱絵はキットの完成写真で、機首は長い槍状、風防はワクなし、主翼にはボーテックスジェネレータがなく、ラダーは平ら、まぎれもなく原型。記憶のとおりだ。それなのにハイビジ塗装というのは怪しい。塗装くらいはまあイイヤ、と箱を開けてビックリ、主翼にはボーテックスジェネレータが並んでいるし、ラダーはタドポールタイプじゃないか!なんだよ、完成写真と違うじゃないかぁぁ!



リンドバーグだって社内事情があるのだろう、そう納得してもとの金型の形に戻す作業を始める。ボーテックスジェネレータは簡単に切り落とせた。ぼってりと厚いラダーは垂直尾翼から切り離して、ゴシゴシ削る。薄くなると同時に窪みも殆んどなくなったので、ちょっとだけパテを入れて平らにする。尾部の排気口上にある整流板は切り落とす。 これで(おそらく)もとの形に戻った。意外に簡単、あとはキットそのものの改善のみ。エンジン吸気口は内側にプラバンを貼って筒抜けを止める。エンジンを見るための背中の開口部分は閉じて整形。主翼が薄すぎるのはそのままとして、軽く上反角をつけて接着。排気口の筒抜けは余った機首パーツを詰め込んで蓋とし、OKとする。それ以外は隙間やガタガタを直せばよい。



 塗装は「世界の傑作機」新版だけを参考資料に使う。全面銀、写っていないが燃料タンクもおそらく銀と判断する。筆塗りで銀色は少々キツイが、塗装嫌いな私にはお手軽で助かる。ほぼ塗り作業も終わり、翼端燈を塗ろうと思ったら、これがどうなっているのか分からない。しかたなく、原型機の写真が掲載されている「航空ファン」1954年8月号を引っ張り出し、翼端燈を探す。…あッ、下面が銀じゃない! 胴体下の燃料タンクは白(たぶん)、脚カバーも白(たぶん)じゃないか…、下面は白だよ、完成寸前なのに…ぁ~あ。
前脚カバーは無塗装なので、胴体下面は無塗装なのだろうと推定した(間違っていてもイイのだ)。もう一度ヤル気を出して、主翼と水平尾翼の下面を白で塗る。前向きに考えれば、所属サークルの次回テーマは「白」なので、下面白はテーマ機に使えるのである。デカールは国籍マーク4枚と「NAVY」2枚で終了、これで完成とした。不明だった翼端燈は結局分からないので、省略した。、



出来上がって眺める。スカイホークの原型って、カッコいい。よく見れば、キットは機首の太さの感じが違うし、胴体断面形は単純すぎる。主翼はペッタンコで力強さが足りない。 つまり、あまり似ていない。そうは言っても50年前にもあったキットなのだから、それならば上出来である。
結論:簡単・テキトウなリンドバーグは面白い(リンドバーグ、もう1コ作ろうかな)。


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