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横田基地と八高線トンネルの思い出
(マイクロエース(有井製作所)1/144 F-102デルタダガー)

by 加藤 寛之



東京都八王子市から群馬県高崎市を結ぶJR八高線には、かつて面白いトンネルがあった。下りで説明すると、「東福生」駅を出たころから右手に米軍の横田基地がよく見えるようになる。しばらく基地に沿って走るが、やがて滑走路の北端にさしかかると突然、そこにトンネルがあった。 ちょうど離着陸ルートの真下である。以前は列車の安全のためかと思っていたが、汽車の時代に煙を避けるためだったのじゃないかと今は思っている。このトンネルは電化の際に上部が邪魔になり、なくなった。



先日、近所の「道楽ぼーず」というお店に行ったら、そこを拠点に活動している「奥武蔵鉄道道楽会」が3月2・3日に埼玉県飯能市の「まるひろ」で運転会をすると教えてもらった。以前の運転会で並行実施していたミニジオラマの工作教室を見たとき、この場所の再現を思いついていた。 実は「道楽ぼーず」の店主と「奥武蔵鉄道道楽会」会長は、どちらの方も子供のときからの仲間で、なんとかボクも参加したかったのだ。横田のトンネルは、彼ら鉄道屋さんと飛行機の私との接点、「道楽ぼーず」で“横田のトンネルを作りたい”と申し出たら大歓迎で材料や資料を集めてくれた。



飛行機は「ワールドホビーショップはせがわ」で以前に調達してあったものを使う。展示場所が鉄道屋さんたちの会場なので、とりあえず飛行機の姿になっていればOKだ。超適当に作って、架空マークを貼っておく。加工は、エアブレーキを開状態にして着陸シーンにしたことくらい。
トンネルは紙製。図面も引かずに作業を始めたのが間違いで、やたらと時間がかかった。なれないことは難しい、と思った。
実物のトンネルは平地にわざわざ作ったためか、まるで掩体壕の中を通り抜けるような印象だったようだ。そうはいっても今回はパンタが通る寸法で開口したり、左右の広がりをズバッと落としたりしたので、感じはまるで違ってしまった。でも、上に飛行機が飛んでいれば皆「あそこだね」と分かるので、まあ良いだろう。



F-102が駐留していた当時の写真を見ると、トンネル上部は草原のようで、そこで飛行機マニアが写真を撮っている。のどかな時代だ。 飛行機マニアは飛行機を撮るのでトンネルは撮っていない。鉄道マニアは入り口だけ撮っている。どちらも中途ハンパになる、面白い撮影ポイントだったのだ。





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