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サンダーバード5号
(イマイ宇宙科学シリーズ)

by 田口博通 Hiromichi Taguchi



 サンダーバードのタイトル画面に最初に登場するのがサンダーバード5号です。
 中学生時代からの永遠の憧れ、サンダーバードシリーズですが、ここ4、5年でTB1号 (イマイ旧版)TB1号(アオシマ)TB2号 (イマイ/バンダイ)TBジェットモグラ (イマイ初版)と作りました。 今回 イマイバンダイ特集に合わせて 1週間1本勝負で サンダーバード5号を作ってみることにしました。 
 TH5号は現在でも、バンダイかアオシマブランドで時折、市場に流通しているものと思います。我が家の押入れに確か20数年前に買った後期のIMAI版ものが在庫されていたはずと探したところ、ばっちりと見つかり、それを引っ張り出してきました。

IMAI版の箱絵 小松崎画伯による素晴らしいスペクタクルもの。

実機について

 サンダーバードの場合、実機というかどうか議論があるかもしれませんが 非常に有名で、ほとんど実機化しているため 知らない人もいないと思いますが、 ここで少し解説させていただきます。

「サンダーバード5号は国際救助隊の有人情報収集宇宙ステーションで、太平洋上36,000kmの静止軌道に浮かび、役割は地球上の全ての通信をモニターし、その中からSOSをキャッチして、国際救助隊本部にレポートすることである。

主設計者はHoratio Hackenbacker (ブレインズ)
諸元は 全長400ft=約122m。
直径272ft=約82.9mの円盤型の衛星本体と 3号とドッキングするプラットホームベイとの2つの部分から構成されている。
  国際救助隊の衛星として常に軌道上にあるので、ステルス性を保つため、後期改造後、下部に探知レーダー電波を吸収するリング状のアンチレーダー装置を装備する。
 円盤型衛星本体の周囲には銅色リング状の人工重力装置があり、主動力は小型原子炉で、太陽電池も装備されている。
情報収集専用の通信衛星であることから、機体各所に電波をモニターするアンテナ群が林立している。また、サンダーバード各機との通信中継も行っている。

 オペレーション主任は2男のジョン・トレーシーで、ハーバード大学卒業の電子通信工学の専門家。3か月に1度、サンダーバード3号で補給に来る末っ子のアランと交代する。」

 以上は1960年代当時の設定ですが、その内容はSFというよりも、現在の軍事情報収集衛星の姿をそのまま予見しており、その科学性が適確で素晴らしかったことをうかがわせます。

キットについて

 キットには サンダーバード5号の本体と 月面模様のスタンド、それに サンダーバード3号が付属しますが、残念ながら3号は 長男が小さい時に 作ってあげたらしく、残っていませんでした。  プロポーションは素晴らしく、TV版の5号とほぼ同じく出来上がります。
何よりも、箱絵がよく書かれていて、製作には大変参考になります。


製作

衛星本体が白、重力リングや配管などが濃いブラウンと2色に成形されています。
部品点数は少ないので、ほぼ半日で組めてしまいます。
成形プラスチックが白でどうしても透けるので、衛星本体は一度内部を銀で下塗りし、その後内部を艶消しホワイトで塗装しておくとよいでしょう。、
衛星円盤の上下の組み合わせで隙間ができた部分は後でパテ埋めをして整形しておきましょう。
外部は 黒銀もしくは黒で下塗りし、後の銀塗装に備えます。

衛星本体の部品


黒銀で下塗り

塗装

 箱絵を見ながら シルバーを吹き付けました。
金属無塗装表現ならば ムラに吹き付け、黒銀がところどころ 透けるくらいが金属感が出ます。
一方、シルバーコーティング的にしたければ、均一に銀を塗装した上にクリアをかけるということになります。今回は後者としてみました。
箱絵と実機写真を参考に、重力リングは銅色、配管は赤、上部に設置された太陽電池はもちろん濃いメタリックブルーで筆塗してゆきます。
各部のアンテナとサーチライトはシルバー、ゴールド、銅などで丁寧に塗り分けました。



ドッキングベイ下面のパイプ構造は壊れやすいので洋白線で補強しています、スタンドはメタリックブルーで成形されていますので、濃いメタリックブルーの同色で金属支柱共々塗っておきました。 デカールはマイクロフィルム液で補強しておくと古いデカールでも割れずに使え、日持ちも違うと思います。
重力リング側面のTHUNDERBIRD5 の標識は デカールを透明プラ板に貼った後、両面テープで取り付けました。


完成

 構成が単純なので塗装も含み 一週間で見事完成しました。完成して気が付いたことは太陽電池の支柱が少し太いので 1㎜洋白線で置き換えればよかったようです。丁寧に作れば、満足感もひとしおです。 実は サンダーバード5号の完成品は展示会などでもあまり見たことが無く、大満足です。 写真を撮り、支柱を画像ソフトで消し去りますと、静止軌道に静かに浮かんでいるサンダーバード5号が見事に再現されました。

 改造は下部アンテナマストに 2枚の水平アンテナを設置し、21世紀新聞バージョンにするなど 考えられます。



THUNDERBIRDS A GO!

    

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