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誌上個展

F-4B Phantom Ⅱ(ハセガワ1/72)

by ヒサマロ


 こんにちは、ヒサマロです。今回はハセガワの特集ということで最近製作したキットをいくつか紹介させてください。ハセガワはファントムにかなり熱を入れていることはその製品数の多さから見ても明らかですよね。ハセガワが飛行機のハセガワとして認知されるようになる最初の一歩が1966年に発売された1/72のファントムでした。 それまでは艦船模型メーカーとしてのイメージが強かったのです(もちろん1/75で透明ムスタングや零式観測機、1/90のF-104Jなども発売してはいましたが)。そして日本では飛行機のプラモデルと言えば圧倒的に大戦機が主流のところへジェット機を中心とした1/72のシリーズを開始したのです。



私もこのキットを通じてファントムと言う機体の存在を知りました。1/72としては確かレベル、エアフィックスについで3番目でした。ハセガワのキットが前2社と違うところはその武装兵器の多さ(燃タン、ブルパップミサイル2発、爆弾12発)とデカールの豊富さ(米海軍、海兵隊、米空軍2種)にありました。子供の私にはそれはとても魅力的なものでした。反面、脚などの細部はお粗末な出来でした。その後、1968年に金型を改修してF-4J(F-4D)とF-4Kへと実機同様にアップデートされるのですが元がB型のキットなのでかなり中途半端なものとなっていました。 当時は最新鋭の機体でもまだきちっとした資料がなく、J型や空軍型は低圧タイヤ使用のため翼の上下に大きなバルジがあることエンジンノズルの変更とかは完全に無視されていました。ましてやブリティッシュ・ファントムはエンジンノズルだけの変更で済ませていました(これはレベルでも同じことをしていました)。
そして1972年にF-4Eが発売されたので米海軍機ファンの私はその機首を切断しJ型の機首を接合して完全なJ型のキットに改造したことが懐かしく思い出されます。1982年からは1/48のシリーズが発売され、1990年に満を持して現在も傑作キットとして流通している1/72の各型を発売するのでした。



今回は1968年に金型改修してJ型として発売されたものをB型にもどして製作してみました。まず最初にこのキットは全面に大根おろしのようなリベットがボコボコと出ているのでマッハ2級の戦闘機にはふさわしくないので全て削り落としました。  当然凸モールドなので他のモールドも全て消えてしまいますが彫りなおすなんてことはしません。水平尾翼だけはそれでは間延びしてしまいますのでそこだけ筋彫りを入れました。塗装してしまえばあまり気になりません。




コクピットはレベルのキットを参考にしたようでほぼ同じ構成です。まるで車のようなシートですが黒く塗ってパイロットを乗せてしまえばそれで充分です。機首はJ型には赤外線スキャナがないので他キットからスカウトしてくる必要があります。 私はジャンクになったエッシーのキットがあったのでそちらから持ってきて接着し、若干の出来た隙間には溶きパテを流し込んでおきました。またお粗末な脚柱などもエッシーからもって来ました。これで男前度がだいぶ上がりました。



塗装はいつものように筆塗りで仕上げました。マーキングはハセガワから出た限定版よりVF-14トップハッターズを採用しましたがラダーのマルチカラーの部分が新キットに合わせてあるためまるっきり合いませんでした。しかたなく急遽筆塗りで仕上げました。 さていかがでしたでしょうか?もちろん現在流通しているキットと比較したら細部もシルエットもいまいちですがこれはこれで昔風の味わいがあるキットではないでしょうか。ハセガワ1/72の記念すべき第1弾のオマージュとして捧げました。






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Vol56 2013 June  www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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