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誌上個展

「ある晴れた日に」

by オンケル・ハイニ

まいど、浪速の雑食モデラー、ハイニでおます。
今回は「日独AFV」ちゅう事で、ドイツ軍のⅣ号突撃戦車「ブルムベア」のビネットです。



キットはタミヤ1/35です。
まあ、MMシリーズの古参キットですので、あちこち手を加えてありますが、基本的なラインはいじっていません。



一番面倒なのはいわゆる「ツィメリットコーティング」または「セメントコーティング」と言われる、吸着地雷除けのコーティングで、1943年から44年中頃までのドイツ軍戦車には必須とも言えるアイテムです。



元々はドイツ軍自身が対戦車兵器として磁石を利用した 吸着爆雷(吸着地雷)を広く使用したのですが、「我が軍が使用している兵器は、必ず敵も使用するに違いない」と確信した独軍は 事前に対抗策を施した訳ですが、米英軍もソ連軍もまったく使用しなかったので、只でさえ過大な戦車の重量を増やした上、生産性を阻害するだけ、という事実にやっと気がついたのが44年も押し詰まった頃…。 結局、現在のモデラ-を泣かせるだけの代物ではありますが、個性を出すには宜しいかも…。



という事で、今回はだいぶ以前にア-マ-モデリング誌のおまけ(?)に付いていたコーティング・ローラーをメインに使用し、一部エッチングソーを使用しまた。
ローラーの方はやや厚ぼったい感じがするのと、均一な厚さにするのが難しいのですが、実感という面では優っていると思います、エッチングソー式の方は、薄くはできるのですが、薄いと凸凹が不充分で実感を損ないがちです。
何度か試して、場所によって使い分けると良いでしょう。



さて、タミヤのキットで気になるのが、シェルツェンです。
キットではシェルツェン架(シェルツェンをぶら下げる三角板の付いた板)が単なる板になっています。
実物は逆L字型ですので、ここはカッターの刃を立ててひたすら削り込みました。
シェルツェンの装甲板(実際は軟鉄)は0.3ミリのプラ板から切り出しましたが、一番先頭の部分のみキットの物を薄く削り込んで使用しています。



後はほぼキットをストレートに組んでいますが、後部の誘導輪は中期型の物を使用しました。
更に左前側面のピストル・ポートを開いた状態にしています。
車体後部のエンジンルーム上にはプラ板で木箱を作り、エポキシパテを薄く伸ばしたキャンバスをかけてみました。



ビネットは、イタリア戦線をイメージして、います。
道路脇にはコンクリート製のガードレールとマリア像を自作して配置してみました。
戦線後方の安全地帯をのんびりと移動するブルムベア、「ああ、今日はいい天気だ…」


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Vol 58 2013 August.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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