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誌上個展

  TOYOTA 2000GT (ニチモ 1/24)

by サザン湘南

 トヨタ2000GTは1960年代のスポーツカーですので、 実車が走っているのは見たことがなく、物心ついた時には 当然、もう ヒストリックカーの仲間入りをしていました。

ハセガワ、グンゼなども発売していますが、クーペタイプの前期型スタイルの良好なニチモを選択しました。



実車について

 トヨタ2000GTは 1967年にトヨタから発売されていますが、主な開発と実車の生産はヤマハ発動機にて行われています。ヤマハは当初 日産と組んでスポーツカーを開発していたのですが、試作車開発後に、それがご破算となり、後にトヨタと組んでいます。 エンジンも、ヤマハがトヨタ製の量産エンジンを改良して、DOHCヘッドを備えた高性能エンジンを開発製作しています。また、コクピット内部も 楽器材料の加工技術を生かして、インストルメントパネルとステアリング (前期型はウォールナット、後期型はローズウッド製)の生産も行っています。また、リトラクタブルヘッドライトも初めての装備で、それまでの実用一辺倒のトヨタ車とは明らかに違うボディラインと技術が使われたスーパースポーツカーでした。 共同開発ということに一応なっていますが、トヨタ側は本社が一切タッチをせずという方針で進められています。しかし、成功結果をトヨタブランドで発売したことでうまく宣伝効果の利だけを得たということでしょう。
 
 当時のスポーツカーデザインの主流を作ったジャガーEタイプの長いボンネットと短い客室、低い車高で流麗な曲面構成のデザインの影響が感じられます。1967年の「007は2度死ぬ」でオープン仕様の2000GTが登場し、日本離れした豊満なボディラインで すごく人気があったようです。 当初、ヤマハと日産で開発されたもろもろの事情があり、このデザインの流れが日産のシルビアへと受け継がれています。
 ちなみに、337台生産されただけで、ヒストリックカーとしても現在でも非常に人気があり、2013年5月にはオークションで1億2000万円で落札されたそうで 日本車としては過去最高値だったようです。 


 キットの印象

ニチモのキットは モーターライズとディスプレィのコンパチとなっていて、メッキも厚く しっかりと作れば スタイルモデルとしては 上出来と思います。現在も 1200円で現役で売られていて時折、模型店で見かけるのも心強いです。


製作

スタイルモデルですので、非常に簡単な構成で シャーシーは下部に排気管をつけ、サスペンション部品を接着すれば出来上がりです。同様に インテリアも 座席をつけて ハンドル類を木目で塗れば完了です。



ボディは ホワイト、シルバーというのも魅了的ですが、 赤にしてみました。 ウインドーはアルミテープを貼りこんでみました。
ウインドーの透明部品は 座席サイドの窓ガラスが無い ニチモの標準タイプです。
タイヤホイルは深みを出すため 艶ありブラックを薄めて流し込んでみました。




この角度からみるとジャガーEのデザインを日本なりに小型にデザインしなおしたラインだということがよくわかります。確かに 後の日産シルビア系に通じるデザインの流れを感じます。





2000GTは 特に後ろ姿が なんともいえず 綺麗です。 ヤマハは4輪車を自社ブランドで発売することが遂にありませんでしたが、もし ホンダのように4輪車に参入していれば、今の日本の自動車シーンも もっともっと 面白くなったのでは と 想像しています。




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Vol60 2013 October    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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