ハリアーはご存じの通り、垂直離着陸可能なジェット戦闘機(VTOL機)である。原型P.1127は、画期的な推力偏向式のジェットエンジンであるペガサスエンジンによって 離着陸時のみノズル(排気の吹き出し口)を動かして推力を真下方向に偏向する方式を採用した。
1960年10月に初のホバリング飛行が行われ、1961年3月に水平飛行、同年9月には垂直飛行から水平飛行への転換飛行に成功した。
これがケストレル試作機に発展し、1964年にはイギリス、西ドイツ、アメリカで構成された三ヶ国共同評価飛行隊による運用試験へと進んだ。
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イギリス空軍は、ケストレルの実用型で対地攻撃機を示すGRの型名を付けたハリアー GR.1の発注を行い、GR.1は1966年8月に初飛行を行った。このGR.1は1968年7月から部隊配備が開始された。
その後、レーザーセンサーの機首への追加装備がされ、GR3へと改修。実戦にはGR3がフォークランド戦争に参加し、いかんなくその性能を発揮している。
エンジン: ペガサス Mk.101/Mk.102/Mk.103
GR1 78機生産。後にGR3に改修される。
GR3 40機新造
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