ドラケンのダブルデルタ翼の機体形状はこうして生まれ、サーブ社は7/10スケールモデルの実験機Model210/210Bを製作、飛行試験によりデータを蓄積していきます。この試験結果から、空力安定性、超音速での低抵抗、それに機体の高剛性といった、ダブルデルタ翼機の優位性が確認され、フルスケール・プロトタイプ機の開発へと進みます。そして、1955年10月25日、試作1号機サーブ35-1が初飛行に成功しました。この時のエンジンはアフターバーナー無しの、ロールス・ロイス エイボンMk 21でしたが、試作2号機35-2ではアフターバーナー付のR&R エイボン Mk 46にパワー・アップされます。 |
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試作機は合計13機が製作され、各種試験を行いながら改修が重ねられ、1960年の春、最初の量産型J-35Aの部隊配備が開始されます。その後もドラケンは、J-35B、Sk-35C、J-35D、S-35E、J-35F、J-35Jと進化を遂げ、総計615機生産され、フィンランド、デンマーク、オーストリアにも輸出されました。(Sk-35Cは複座戦闘練習機、S-35Eは写真偵察機で、それ以外の型が戦闘機となります)最も多く生産されたのがJ-37Fで、因みにキットのJ-35Jはドラケンの最終バージョンで、67機がJ-35Fからアップデート改造され部隊運用されています。しかし寄る年波に勝てず、スウェーデンでは1998年12月に現役を引退しました。 |