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CASA 2. 111

by  コルディッツ

 MODELERSの掲示板を見ていると、映画「空軍大戦略」のファンが沢山おられて、
同好の士が多くて感激です。邦題は兎も角、Me109やHe111が実際に飛び回る映画
は、この先作られることはないでしょうし、貴重な映画だと思います。その後He111は
映画「パットン大戦車軍団」にも登場し、ジョージ・C・スコット演ずるパットン将軍と、文字
どおり「決闘」(笑)、チュニジアやシチリアで米軍に痛い目を合わせます。さすがに最近
はフライアブルなHe111は減ったのか、トム・クルーズがシュタウフェンブルグ大佐を
演じた「ワルキューレ」では、暗殺(未遂)現場の「狼の巣」からベルリンに向  
搭乗機は、史実のHe111ではなく、Ju52/3Mになっていて、寂しかったです。

 さて映画の機体をHe111としましたが、本当はスペインで製造されたCASA2.111B
なのは常識だと思います。そしてバトル・オブ・ブリテンの実機を知らない子供の頃に、
映画でスペイン・メッサーにスペイン・ハインケルを刷り込まれた私は、ロールスロイス
マーリンを付けた機体の方が、本物らしく感じられます。
 改めてダイムラーベンツエンジンを搭載したHe111Pと、CASA2.111Bを見比べて
みると、エンジンが小ぶりなP型よりも、エンジンが顎を突き出したようなスペイン版の方
が迫力がありますね! WWⅡ期のHe111は段差なしの機首風防もあって、曲線で
まとまり、軍用機とは思い難いですが、しかしロールスロイス・マーリンを搭載すると、今
にも獲物に襲いかかるような獰猛さが感じられ、偶然とはいえ、戦争映画にふさわしい
風貌になっていると思います。

 He111Pはノルウェーの首都オスロの玄関であるガーデモエン国際空港に隣接する
ノルウェー空軍博物館に展示されています。空港からは有料シャトルバスが出ています。
 CASA2.111Bはミュンヘンのドイツ博物館の飛行機館に展示されていますが、飛行
機館が出来るまでは、改装前のフランクフルト空港ビルの屋上にあった航空博物館に
WWⅡのドイツ空軍機塗装で展示されていました。飛行機館は本館から離れた場所に
あり、ミュンヘン中央駅からSバーン(近郊鉄道)のS1空港行きに乗り、Oberschleiheim
駅で下車し、徒歩10分位です。駅からの案内標識はありますが、あまり親切な物では
ありませんでした。
 そして博物館なのかアミューズメント施設なのか迷う(笑)ジンスハイム技術博物館にも、
CASA2.111Bがドイツ空軍の冬季迷彩で展示されています。
 またマドリッドのスペイン空軍博物館にはHe111EペドロとCASA2.111Bが仲良く?
並んで展示されています。

  

 ノルウェー空軍博物館にて He111P 2012年8月撮影






 ドイツ博物館 航空機館にて CASA2.111 2012年11月撮影









 ジンスハイム技術博物館にて CASA2.111 2012年11月撮影







スペイン空軍博物館にて He111Eペドロ




  スペイン空軍博物館にて CASA2.111B 2004年10月撮影




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Vol68 2014 April   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
editor Hiromichi Taguchi 田口博通
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