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レポート 静岡ホビーショー2014 メーカー展示から 

 by webmodelers編集部

 5月17日、18日の2日間、静岡ツインメッセにて 今年の静岡ホビーショー 一般公開日が開催された。
 タミヤ、ハセガワ、アオシマ、バンダイなど、静岡に拠点を置くプラモデルメーカーと関連メーカーが多く ブースを構えていた。また対側棟にラジコン各社が多く出展されていた。
  一方 フジミが出展せず、インターアライド、クレオスなど輸入商社系の出展が減り、トランペッター、エアフィックス、アカデミー等の新製品を見ることができなかったのは残念だった。
 今年のプラモデルの傾向は、痛車以来のアニメ頼りで、昨年のガールズパンサーAFVは一段落したが、今年も艦コレが盛ん。 次のアニメの流行を各社が探している状況のようだ。
 メーカーの主な展示は
バンダイ(ガンダム、ポケモン、宇宙戦艦大和)、
アオシマ(艦コレ、カーモデル、サンダーバード)、
童友社(科学実験シリーズ、キティホーク製品)、
タミヤ(1/35 マーク4戦車、イタレリ製品)
ハセガワ(1/72 Su-35,赤城、レベル、IMC製品)
ファインモールド (1/35 61式中戦車)
エブロ( 1/20タイレル1971、1/24 ルノー4L)
ビーバー(1/48 F101A/C)
といった所だった。


ハセガワ 

 今年の完全新規開発は Su-35S スーパーフランカー(7月発売)と 完全リニューアルのWL赤城、タマゴひこーきMV-22オスプレイ。赤城はテストショットを見る限り、かなり良さそうで期待が持てる。
 

タマゴオスプレイ



新規部品を追加して、1/12 ヤマハYZR500が発売される。
カーモデルではMINI RAYパッケージが登場。


タミヤ 

 タミヤのMM新開発品は シングルモーターライズ マークⅣメール戦車で、メカも手が込んでいるのだろうが、驚いたのはその価格で6,900円とのこと。 第一次大戦の車種でモーターライズ、またその価格と、ターゲットは 高齢者世代だろうか。
 飛行機アイテムの新開発品は無く、イタレリ製品のF-35が仕様を変えて登場。
タミヤとしては、ラインアップの補完をイタレリ製品でとのことのようだ。
 
1/35 シングルモーターライズ イギリス マークⅣメール戦車


イタレリ製品
F-35が仕様も新たに8月に登場
シャーマンカリオペと イスラエルM60ブレイザー
 

バンダイ

 ガンダムHGシリーズで最大となる 1/144 ネオ ジオング (27,000円)が6月に発売される。大きさも半端ないが、その価格にもびっくり。ガンダムも高価格路線に突入のようだ。
 また、実写版パトレイバー イングラムも発売されるようで楽しみ。
その他、ポケモン、ダンボール戦記、アニメ妖怪ウォッチなど 幅広い低年齢層向けアイテムが用意されている。 
      (いずれも版権がややこしそうなので写真は割愛する)

アオシマ 

 NHKのダイオウイカ撮影で有名になった潜水艇トライトンが1/48で6月発売になる。かわいい外形と価格も2000円と初心者にも取り組みやすい製品になるだろう。
CARモデルでは 屋台車シリーズが始まる。いずれもカラフルで楽しい。
また、昨年発売の1/72五式戦シリーズに,排気タービン装備バージョンが加わる。

 1/700WLは艦コレパッケージで展開。艦コレ娘フィギュアも発売になるようだ。
 サンダーバードシリーズからは3号発射基地セットが発売予定。また、電動 磁力牽引車が新たに開発されているようだ。 (艦コレとサンダーバードの写真は割愛)

潜水艇 トライトン


1/72 五式戦 排気タービン装備機

楽しい屋台CARシリーズ



エブロ

 会場では一番しゃれたデコレーションのブースのエブロ。
昨年からアナウンスされてきた1/20 タイレル1971 モナコGPが いよいよ7月に発売される。メタル製ハイタイプバックミラーが奢られているようで、これは楽しみだ。
 また、 1/24 ルノー4Lが6月に発売される。渋いアイテムで待ち望んだカーマニアも多かろう。
会場発表で 新たに 1/20 ロータスタイプ88B1981 が開発されているようで 期待される。

1/20 タイレル1971 モナコGP



1/24 ルノー4L


会場発表 1/20 ロータスタイプ88B1981 が開発中




造形村

 1/32 Ho229が開発中で、内部が精密に再現される。
ファンが熱望していた外皮透明プラ仕様になるようで、これは良い。




ファインモールド

1/35 61式戦車を開発中。3DプリンターでOUTPUTした試作パーツが展示されていた。



童友社

 童友社が輸入販売をするようになったKINETICからは、
。1/48 シーハリアーFA2と1/48 ミラージュⅢCのランナーが展示されていた。
モールドはかなりに良さそうだった。

KINETICの1/48 シーハリアーFA2
会場発表となった KINETICの1/48 ミラージュⅢC

ビーバーコーポレーション

 飛行機ファンには嬉しいお知らせ。KittyHawkの驚きのアイテム 1/48 F101A/C ブードーが5月に発売とのこと。1/48の単座型は初めてで 欲しい!
また、1/48でクーガー単座 F9F-8と 複座F9F-9の発売が控えているようだ。これは楽しみだ。

1/48 F-101 A/C 単座 ブードー


クーガー単座 F9F-8と 複座F9F-9



感想

 フジミが出展せず、インターアライド、クレオスなど輸入商社系の出展が減り、トランペッター、エアフィックス、アカデミー等の新製品を見ることができなかったのは残念だった。
 
 最近は この静岡ホビーショーは以前のグローバルなホビーショーを目指したものから、静岡県地場メーカーの展示会といった色合いが強くなりつつある。主催者には「見本市に出展したい」という企業に広く門戸を開き、業界全体で盛り上げ ることを希望したい。また、来場者の目線で、わざわざ静岡の見本市に全国から来る来場者の楽しみを第一に考えてもらいたいと思う。
 
  今年のメーカー展示で気づくのは、国内メーカー独自の新金型開発による新製品の減少で、それを各社が提携海外メーカーからの輸入商品で補完しようとする動きが顕著になってきたことだ。
 それだけ、中国、韓国、欧米など海外メーカーが元気で新製品開発が盛んであり、コンスタントに魅力的なアイテムが発売されているのが実態なのだろう。 輸入商社扱いだった海外ブランドが、国内メーカー扱いに鞍替えされるケースが多く見られたが、それに伴う流通経費の増大なのか、価格が20%~30%上がってしまっているのは痛い。
  また、以前から来場の子供たちの楽しい遊び場となっていたミツワモデルが廃業したため、プラモデルに触れて遊べる遊び場ブースがプラモデルメーカー会場に少なくなったこともあり、早い時間帯から ラジコンメーカーと合同作品展の会場が 親子連れで満員電車状態となっていた。
 今更ながらではあるが、低年齢層ターゲットのプラモメーカーの存在の大きさに気付く。
 
 プラモデルメーカー全体にお願いしたいことは マイナス・スパイラルを肯定して高齢者向け高額化路線にひた走るのではなく、底辺をひろげ、新しいプラモユーザー層の創造へとポジティブ スパイラルを見据えた展開だ。次の若いプラモデル世代を育て、プラモデルを作る楽しさのたすきを渡す事こそ 今、最も必要としていることなのではないだろうか。


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Vol.70  2014 June     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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