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プラモデルの製作

五式戦Ⅰ型 (アリイ 1/48)

  by 加藤 寛之

 いまどき、48サイズのこのキットが800円(税別)なのだから嬉しい。それは、H社の製品と比べたらマズいところは多いけれども、この値段と作りやすさだから充分に評価できる。 今回はエンジンが入るだけの寸法にカウリングを太くし、胴体側面の大きな段差隠しを横に広げ、主翼上面のフィレットの形を改善してみようと思って、ちょっと手を加えてみた。この値段だから気軽にできるし、こういった工作は肉厚キットの方が向いている。




 工作としては、まず胴体内面に胴体側面の大きな段差隠しに合わせてカッターで深くスジをいれ、腕力で外側へ曲げる。そうするとカウリング下面が開くので、ここに約4mm幅でプラバンを挟みこめばカウリング全体を太くなる、という手順である。この工作の難点は主翼直前の胴体まで太くなってしまうことだが、今回それは我慢する。胴体が太くなれば、当然のように主翼の上面パーツに影響が及ぶ。 ここをなんとか収めるように切り刻み、パテを使うついでにフィレットが重なった形を修正するということになる。あとは、この強引な工作をまとめ上げればいいわけだ。この手順や注意をここで書いたところで、自分もやってみよう、なんて人物は現れないだろうから、記述は省略。結果がどうだったのかは、完成写真で確認されたい。風防は3分割して開状態に加工したのだが、これは形があまり良くないのをゴマかすため。




 今回は塗装について書いてみたい。
 まず細かい部分から。エンジンは黒く塗ってから銀をちらして終了、コックピットは全体を黒っぽく塗って、適当に赤や黄色をチョボチョボ塗りして、それらしくする。座席には色を塗ったマスキングテープを使って、シートベルトのようなものを付けておいた。カウリング内面は実機が何色であろうと、光が届かない場所の影表現として黒。脚収納部や脚カバー内面は、私の判断でカーキ色。脚柱のオレオ部分には細ハンダを巻いてカバーにみせる。
脚柱全体は黒く塗ってから銀を擦り付けるように塗る。前述のカバーはタイヤブラック。主輪も全面黒塗りし、ホイール部分に銀を擦り付けるように塗る。タイヤはホイール周囲の溝に黒を残してタイヤブラックで塗装。尾輪も同様に塗る。翼下の増槽は一つを明灰白色、もう一つをパテ色のつもりで薄松葉色に白を加えた色に塗った。プロペラとスピンナーは薄松葉色に灰色を加えた色を塗ったのだが、もっと渋い色にするべきだった。アンテナ柱は上面色と同じ。ピトー管は、付け根は上下面の塗りわけ、途中は上面色、先端は銀。着陸灯は一瞬だけ透明に見える?塗装でゴマかす。


 

 上側面は、GSIクレオスMr.カラー304「オリーブドラブFS34087」。この色はハセガワの1/48隼Ⅲ型の色指定に合わせたもの。“どんな感じになるのかな?”と思ったので、このキットに塗ってみた。 意外に暗いので、72サイズならばカーキ色に替えると良いかな、と思う。下面は銀。わずかだが白と艶消し剤を加えた。舵面は羽布面なので、塗装の銀色にみせるための色に差をつけ、灰色を加えた銀とした。



 デカールはキット付属のもの。貼りやすい品質で800円キットの品とは思えない。ただし垂直尾翼のマークは大きすぎて、所定の場所に収まらないのが難。ここも適当にゴマかす。 貼っているときは“ちょっとナぁ・・・”と思ったが、5分たったら気にならなくなった。太短になってしまった首が少々気になったものの、ここも数時間で気にならず。まあ、そんなものだ。


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Vol.71 2014 July.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
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