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誌上個展

(Photo)ポーランド マリボックスといえば… 
FFVS J22

by  コルディッツ

 スウェーデンの軍備は、第二次世界大戦の反省からか国産化が熱狂的に推進され、 先般はその勢いも衰えたとはいえ、特に軍用機の斬新なデザインは興味を惹かれます。
しかしスウェーデンの国土に順応しすぎたせいか、海外に普及することが少なく、そのため認知度が低く、特にWWⅡ時代に開発されたものはプラモデルになることが少なく、残念に思っていました。
 その後の冷戦の終結を受けて、東欧諸国でも企業活動が活発化し、プラモデル製造 会社が勃興し、西側ではキット化されない(できない)機体を、次々と製品化してくれたのは、出来はともかくとして、有難い話でした。ポーランドのマリボックスもそのような企業の一つかと思いますが、スウェーデンの開発したFFVSーJ22(航空庁国立工場 戦闘機22)やSAAB B/S17(サーブ社爆撃機/偵察機17)を製品化しています。
 日本でも案外安く店頭に置いてあったので、当時私は模型作りは休止状態なのに、即座に購入してしまいました。
 東欧諸国にとって、北欧諸国は理想のモデルであるようです。またポーランドとスウェーデンはバルト海を間に挟んだ隣国でもあるので、地味で無名のFFVSーJ22がキット化されたように思われます。

 FFVS-J22は、スウェーデン空軍博物館の英文ガイドを拙訳すると、次の通りです。
「”盗作エンジン”のスウェーデン最速の戦闘機  1939年に第二次世界大戦が勃発すると、海外から航空機を購入するのは困難になりました。そのため可能な限り速やかに、スウェーデンで航空機生産を始まる事が必要不可欠なことになりました。
 ボー・ルンドバーグ技師が、木と鋼材で組み立てられる戦闘機を設計しました。航空機の製造部品は、家具製造工場も入れて、500以上の工場で行われました。ブロムア空港(注:ストックホルム近郊にあります)の生産ラインで、最終的に198機が生産されました。1942年に最初のテスト飛行が終了しました。
 この比較的に軽い戦闘機の動力は、1,065馬力のアメリカ製プラット&ホイットニーTWC-3エンジンです。このエンジンを使った世界中の航空機の中で、J22は最速の戦闘機の一つです。公式のライセンス許可なしに、このエンジンはTrollhattanにあるスベンカ・フライモーター社でコピーされ、STWCー3と命名されました。
 空軍博物館のJ22は、1945年にBarkarbyのF8航空隊に配属され、その後TullingeのF18飛行隊に移され、1952年に退役したものです。」


 博物館のJ22はB型でM/39A 13.2mm機銃4丁を装備。A型は13.2mm2丁にM/22F 7.9mm機銃2丁なので、マリボックスの説明書では、A型にしたければ主翼から突き出た4丁の銃身のうち、外側の2丁を削り、穴を開けろとあります。こういうアバウトな指示は懐かしくて大好きです! エンジンの右側だけにある排気管も、2種類選択になっていますが、A型とB型の区分ではないようです。


スウェーデン空軍博物館(リンショーピング)にて 2014年6月撮影


























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