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プラモデルの製作

ホルテン229 V7 (PMモデル 1/72)

  by 加藤 寛之




 今月はPMモデルできめたい。PMモデルはホルテンの単座型も発売しており、箱の絵を変えてごまかした同一商品だろうと思って見過ごしていたのだが、複座型の別キットだった。 部品数17個の超簡単構成で、造形も怪しいところだらけ。それなりには出来るがそれ以上ではない、楽しい製品である。先に書いておくが、店頭価格550円であった。




 コックピットを先に組むなんて必要はない。椅子2コだけで床板もない。椅子はあとから入れられるので、とりあえず見えないように内部を黒く塗っておく。エンジン排気口は丸くないし底抜けで、奥に円錐形の突起がある板を立てるだけ。ここも黒く塗っておく。この次主翼というのか胴体というのか、ブーメラン型の上下を接着すると、ほぼ形が出来上がる。その断面形がこれまたテキトウだが、550円だからまあいいだろう。全翼機といえば翼端の強烈な捻り下げが特徴だが、当然のことながらキットは単純に真っ直ぐ作ってある。これは接着時に腕力で曲げてくっ付けて、多少なりとも改善する。その影響で上下パーツの合わせにズレが生じる。 後縁側は薄く削るついでに整形する。前縁のズレも同じで、ボ~と丸いだけの造形をそれっぽく削るついでに整形する。箱絵によれば翼端にスロットがあるらしいので、ちょっと削って窪ませておく。エンジン部分の膨らみは完全に勘違いしている。エンジンは筒型のはずで、それが翼形のなかに埋め込まれるから中央が凹んで見えるだけなのに、なんと全体がコークボトルライン(←旧い表現だね)になっている。これはイケナいけど、まあ、いいか。前部を見れば、エンジンの吸気口が胴体とつながっているのもどうかと思う。これじゃあ、エンジン交換ができないだろう。でも550円だからナぁ・・・。そういえば、機首の形もなァ・・・そのままでいいや。




 とりあえず形が出来たので、塗装する。私の冬バージョンで水性塗料の筆塗りだ。水性塗料の場合、私はビンの色そのままで使うことにしている。理由は、固まりはじめると水や専用うすめ液ではもとに戻らないからように感じるから。広い面積や数日にわたって同じ色を使うにはビンのままの色でないと難しい。そうなると何色を持っているかが問題で、手元の在庫をみると灰色は明灰白色しかない。もちろん、これでOK。斑点の暗い灰色は・・・と思ったが、緑の方がきれいなので緑系にした。もともと好き勝手な塗装だから、ドイツ機っぽければ私は何でも良いのだ。 水性塗料でのボカシはまだ方法模索中で、うまく出来ない。今回は1)緑でクタクタ塗りをして 2)その周囲を薄めた緑で囲み 3)輪状になったところを地色の灰色で塗りつぶし 4)翼全体をごく薄い灰色で上塗り としてみた。結果はイケナイ状態だったが、それっぽいのでOKとする。下面は黒。タミヤのNATOブラックを塗っておいた。細部は「こうなればいいな」で判断して塗ったので、完全なでっち上げだ。私は塗装が嫌いなので、どうにも本気になれないのだ。




 塗装後に脚関係を付ける。部品数が少ない理由のひとつは脚カバーが閉状態の一体成型で、開状態にするときは凸線(凸ですよ)にそって切断して使うようになっているから。キット全体に漂うヘロヘロ感のなかでは、些細なことである。 ピトー管は箱絵を見て真鍮線を挿しておく。仕上げにトップコート半光沢をプ~~っと噴く。上述のように何度も筆で塗り重ねるとツヤがバラバラになるからで、このひと噴きでそれが解消する。




 さて、出来上がったので眺める。ウン、なかなかいい。とはいえ、550円だという気持ちがそこにあるけれども。購入店である「ワールドホビーショップはせがわ」のご主人によれば、PMモデルはここでの入荷分から値上げになっただけでなく、今後の入荷がちょっとあやしそうだ。 購入するなら今のうちに、と言いたいが、買って後悔するかもしれないキットなのも事実。私はこの1月ほどで4機種買い込み、2機種完成。さあ、貴方はどうします?・・・エ、欲しい? そうね、店頭になくなってから探すのってイヤだしね。


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