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誌上個展

F4F-4 ワイルドキャット (レベル 1/72)

by  田口博通




 2月の米海軍大戦機特集を目標に、レベル「ファイターシリーズ」のF4F-4ワイルドキャットを正月から作っていました。といいつつ、作ってみると思ったよりも簡単で、実働3日で完成しました。実は取り組むのは2機目。
 1機目は70年代のことだったかと思いますが、修正して完璧なものにしようと野心を燃やし過ぎ、よくあることですが、コクピットを自作し、胴体左右を接着し、全面のリベットをすりおろして、パネルラインを彫りなおした後、エンジンの資料不足で中断してしまいました。
 そのうちに 部品もどこかに紛れ、90年代半ばにハセガワから決定版がリリースされるに至って うやむやのうちに証拠隠滅となってしまいまいた。

 今回は2機目で、完成を第一目標に オリジナルの雰囲気を残すことを念頭に 全く、ストレートに作ってみました。
マーキングは ESCIのデカールが残っていましたので、使ってみました。 




 ご存じのように、レベルの1/72シリーズはギミックが1つ仕込まれており、このワイルドキャットはエンジンカウリング上面がはずれ、R-1830 ダブルワスプエンジンが見れるようになっています。面白い企画です。分割線がカウリングフラップにかかってしまっていますが、今となれば許しましょう。  表面彫刻はリベット、パネルラインとも浮き出しで、詳細なものですが、タミヤ1/48に比べるとおとなしい感じです。動翼は布張りの表現がされていて良い雰囲気です。




 特徴的な主脚メカニズムも 素晴らしい雰囲気で再現されています。エンジンカウリング下の排気管がキットでは省略されているので、追加した方がよいでしょう。(下写真は追加していません。) カウリングのエアスクープ下は キットでは成型の関係から切り欠かれたままになっているので、プラ板で追加しておきました。





1機目の箱絵。素晴らしいタッチの絵で、筆者は切り取ってファイルしてありました。 2機目に使った現行キットの箱絵。写真に変更されています。面白みがなくなってます。

 キットの部品群、灰色のモールドで、部品点数も少なく、簡単に作れそうです。

ESCIのデカール、、印刷はスクリーン印刷で素晴らしいのですが 硬いのが難点。70年代に発売された古いものなので 継時変化でクリア部が黄変しつつあります。



 この中から、右の塗装を選びました。上下2色迷彩で、海兵隊エース J.Swettの搭乗機ということになっています。


 コクピットは簡単なもの。胴体の接着部には ヒケなどができるので、モールドを傷つけないようにマスキングしておいて、溶きパテを盛り、ペーパーで丁寧に成形をします。、  塗装はグンゼカラーで筆塗。下面には No.324を使いました。パレットには紙パレット(最もコスト的に安価)を用い、1/72なので、面相筆で塗っています。右上に見えるのは、シンナーの小皿です。面相筆の先を浸し、塗料を少し薄めつつ、伸びがよいように注意しながら3度くらい方向を変えて塗ると、塗りムラも消えます。

1度目を筆塗しているところです。

同様に上面塗装完了。Mrカラーのインターミディエイトブルーで塗っています。

 主脚は 無塗装で接着してから、面相筆で塗り分けていけば 接着強度も確保でき 簡単です。1/72なのでこれで充分です。


 油彩のローアンバーでウエザリングして、デカールを貼り、乾いたら、艶消しクリアを吹いて、保護しておきます。筆塗の艶のばらつきも艶消しクリアを吹くことで、消すことができ 統一感がでてくるようです。 アンテナ柱は金属線で自作し、ピトー管は0.5mmの洋白線を削って曲げ作りました。




 ということで、すんなり 完成ですが、レベルの古いリリース時期のキットは どれを作っても 雰囲気が良く、飽きがきません。この感覚は、若い時には 全く感じなかったものです。  このキットも半世紀50年の熟成経過で 味わう方の舌も熟成したということかもしれません。






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