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誌上個展

  B-24D リベレーター (ハセガワ1/72)

アメリカ陸軍98爆撃航空群 第343爆撃飛行隊(左):
同軍 第44爆撃航空群 第506爆撃飛行隊(右) 双方共に1943年 
by 寿



 一粒で二度美味しいリベレーターです。機体の右と左とで全く別種の塗装バリエーション。もちろん実機でこんな塗装なんて存在しないですし、在る訳がない。こんなんが本当に飛んでたらアホかって話です。(でも、編隊嚮導機の唖然とするようなド派手な塗装を見た後だと、むしろこっちの方が真っ当に見えてきません?あ、いや、気分の問題ですけど)
 ともあれ、好きに塗れたり作れたりっていうのがプラモの醍醐味でありますよね。一機で二機種分なんで省スペース化にも有効だしw
  完成したのは割と前だったのですか、vol.73、2014年9月号クラキン氏の343爆撃飛行隊の作例で「先にやられちゃった」とショックを受けて出すのを控えていたヤツです。だって見る方も同じ塗装の同じ機体なんて見たくないでしょうし。でもまぁ、半分は違うからいいか、と気を取り直しての投稿という訳です。機体の右側だけで見てやって下さいw




 作る前は結構新しいキットのつもりだったんですけど、これも実は意外に昔に出たヤツだと気付いて割と愕然としてます。新金型として出たすぐの頃に買ったはずなのに。月日の経つのは早いもんじゃのう。そら、積みプラも増えるわ。この他にもリベレーターは正規のストック、D型J型がそれぞれ一箱ずつ。静岡ホビーショウのハセガワブースでかき集めたジャンクパーツが丸々三機分。デカールも編隊嚮導機が一機分。  気が遠くなりそうなストックですな。なんでわたしゃジャンクパーツでこんなに揃えてんだろ。我ながら珍妙な収集癖持ったもんです。(ちなみにランカスターに至っては、ジャンクパーツのみで完全に四機分。主翼だけでプラス二機分。爆弾庫カバーだけで三機分ある。どうかしてますな)でも、ま、いっか。出来はいいんだし。




 制作はいつもながらのハセガワスタンダードで、迷いもなければ不安も無し。素晴らしい。やっぱ出来の良いキットは組んでるだけで楽しくなる。それでも今回は爆撃機というデカブツなので主翼は接着せず、完成後も脱着出来るようにしてます。モスボールしたいときや運搬時など、コンパクトに出来るようにとの配慮からです。これもキットの精度が高ければこそ。胴体から出た桁に主翼が刺せる様にしてある設計あってこそ、です。いやー、いいよな、脱着可能な主翼って。ヒコーキプラモって面積取りますからね、実に助かります。差し込み面の隙間が見えない配慮もポイント高し、ですよ。取り付け角度も誤差でないし。素敵。  しかし最近は日本製の爆撃機の新製品って見ない気がします。外国勢はがんばっているのになぁ。個人的には川崎の八九式軽爆が欲しいんですけどね。Aモデルでずーっと昔に1/72が出たっきりですよ。どーすか、ハセガワ様。1/48なんかで出た日にゃあ、そりゃあタイやヒラメの舞い踊りで10個は買いますですよ!


製作の詳細

(写真1)三脚式なので何はともあれオモリは必須です。(なんで大戦機のクセにアメリカの爆撃機はこーなのかな。ったく・・・・)会社のスクラップバッグからパクってきたゴミパーツを瞬間で固めて固定。機内は黒く塗るので旋回銃座の真下でも見えやしません。

(写真2)機首回りの下塗りはこんなもんでしょ。ナナニイなのでどーせ見えないし、実機だって覗き込まないとムリ。(スポットライトやカメラのフラッシュでも焚けば話は別だけど)

(写真3)胴体の接着です。こうしてみると、頭落として、さばいた魚そのもの。翼断面の形状がこの風情に妙にマッチしててちょっとシュール。
(写真4)主翼を上下貼り付けてみる。ようやくヒコーキを作ってるんだという気になってきて、ちょびっと安心。良かった、やっぱり魚じゃない。でもトビウオじゃねーの?とか言われたら、反論に躊躇しちゃいそう。しっかし、細長い主翼だな~。ズ太い胴体とはあまりにアンバランスじゃ。

(写真5)機首を付けてみる。機首パーツはまるっとクリアパーツなので、透け防止に裏面は黒で塗ってます。オモリが足りないと困るので、念のために脚庫の中と計器盤の裏にも追加。
(写真6)マスキングです。接着面はとりあえず、黒で塗装してシルバリング対策。ああ、キャノピーマスキングが無かったらヒコーキはもっとたくさんロールアウト出来るのに・・・・

(写真7)機首を付けて水平尾翼も接着。まだ魚の呪縛から逃れられないのは何故?むしろヒコーキから離れているような・・・・エンジンやプロペラも取り合えず黒で塗っとく。
(写真8)まずは左半身から。ヒコーキ模型では左半身は正面と同義ですからね。気合を入れないとぉ~。下塗りなのでウッドブラウンでだーっと筆塗り。

(写真9)黒で塗ってたエンジンをシルバーでドライブラシ。ギヤボックスを塗ったら、まぁこんなもんでしょ。

(写真10)下面色をグリーングレーで塗って下塗り。

(写真11)いつものように茶褐色でスミ入れ。
(写真12)スミ入れ後、指定色をつや消しにしてエアブラシ。でもちょーっとカサカサ過ぎたか?

(写真13)胴体と水平尾翼も、まぁ、こんなもん。調合した指定色が少し白すぎたのでは、と不安にもなるがこのままいく。まだ、後で取り返しきくし。
(写真14)程よくスミ入れがぼやけていーい感じに。

(写真15)反対側は勢いで塗ったモンだから、まるでドブ川の水藻のような色合いに。確か最初は、緑っぽいオリーブドラブを目指していた筈では?
(写真16)プロペラ群。黄色に黒とは鮮烈。なんだかちょっと嬉しくなる色合いです。ハブのシルバーがよいアクセント。

(写真17)細部を塗ってデカール貼ってトップコート吹いて、マスキングを剥がせば完成。ぶっとい胴体に細長い主翼が魅力の四発爆撃機の完成です。
(写真18)いやー、しかしでっかいね、リベレーター。欠点も多かったけど、大きな搭載量を武器にB17以上に生産されたんだからこれも傑作機といって間違いないでしょう。個人的にはこの不格好さがB17やB29より断然好きなんだけどなぁ。


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