Home  >アポロ11号月着陸船 (レベル科学教材シリーズ 1/48)

特集  バラエティプラモデル

アポロ11号月着陸船 (レベル科学教材シリーズ 1/48)

by  田口博通 Hiromichi Taguchi
バラエティプラモデル




 「ヒューストン、こちらイーグル。静かの海に着陸した」。今から56年前の1969年7月20日、アポロ11号月着陸船イーグルのアームストロング船長は 人類史上初めて、月に降り立ちました。
 1970年の大阪万博で 地球に持ち帰られた小さな「月の石」をま近に見た時、当時高校生だった筆者は その偉業に感動したものでした。
 当時はアポロブームの真っ最中で、アポロ宇宙船(コロンビアとイーグル)を最初にモデル化したのは、アメリカ レベルでした。アメリカのロケットボーイ達を育ててきたアメリカNo.1のプラモデルメーカーレベルのこと、当然のごとく、NASAから入手した実機資料に基づいて モデル化されていました。
 月着陸船イーグルは月面ベースと月に誇らしく掲げられたアメリカ国旗とでジオラマ仕立てで製品化された素晴らしいキットでした。当時は輸入製品しかなく、高価で高校生では到底入手することはできませんでした。
 1978年になり、やっとレベルタカラ印で科学教材シリーズとして国産化され、入手しやすくなりましたが、その頃には既に社会人となり、新入社員の忙しさからプラモデルからしばらく遠ざかっていたため、買うことはなく、今回の特集をモチベーションに完成させたのは、数年前にヤフオクで入手した中古キットです。
 2009年にアポロ月着陸50周年企画で、新キットの体裁で再発売されましたので、デカールも古くなっている旧タカラ版が中古市場で格安で出回っていたものを入手したものでした。

旧レベルタカラ版 箱絵



レベルの科学教材シリーズ
 下は箱の側面絵ですが、科学教材シリーズは、他にアポロ・ソユーズのドッキングセット、
アポロ11号コロンビアとイーグルのドッキングセットも発売されていたようです。
残念ながらいずれも未見です。





製作

 部品点数はベースを含めても94点と少なく、
月着陸船上部は複雑な立体形状をしてはいますが、左右を貼り合わせるだけで、ほぼ、形が完成しますので、左右の継ぎ目を丁寧にパテで消しておきました。
下部も3点の部品で、あっというまに完成します。



塗装

 塗装は、全面をサフェーサーで下塗りした後、シルバーを吹き付けました。
 イーグルの実物は 月軌道に放置されて帰途についているので、誰も見たことがありません。
キット箱の側面写真を参考にしながら、付属の金色アルミ箔をくしゃくしゃの折り目をつけて、イーグル下部に手芸用ボンドで貼り付けました。
 ベースは1970年の大阪万博で見た「月の石」が玄武岩のような印象だったので、戦車色のシュバルツグレーで塗ってみました。

参考資料は箱側面写真





下部に付属の金色アルミ箔を貼っている。



 下部にデカールで ユナイテッドステーツを貼りました。ベースには 風ではためいていたと一時有名になった国旗はつけませんでした。
 初めてのアポロ11号月着陸から56年経過しましたが、月着陸はアポロ17号の1972年12月以降は行われていません。それどころか、地球軌道外への人間による探査は1972年代以降は中断されており、無人探査機のみとなっています。 やはり 異星人との衝突を避けるためなのでしょうか。
残念なことです。
 さて、科学ネタを少し。月着陸船が月面に残してきたものは数々あるのですが、現在でも最も役に立っているのが、レーザー反射鏡です。
 月が徐々に地球から離れていることは理論的に予測されていましたが、実際に確認できたのは、レーザーによる距離計測を長期間行ってきた成果でした。今世紀になると、測定機器が飛躍的に進歩したおかげで、重力定数の精密測定などの研究への応用が可能となっています。





  Home>アポロ11号月着陸船 (レベル科学教材シリーズ 1/48)
Vol.85 2015 September   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

 プラモデル模型製作特集2

TOTAL PAGE