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特集  英・仏・ヨーロッパ機

(Photo) 東ユーロ練習機 Mig-15UTI

by  コルディッツ
博物館写真

 Mig-15UTIは、西側空軍を恐怖に陥れたMig-15の複座練習機です。レシプロ機からジェット機への移行にあたっては、ジェット練習機は必須なものになりますが、最初は米英ソとも実用ジェット戦闘機の複座化で対応しました。
 そのため東側諸国のジェット練習機はMig-15UTIで統一されます。Yak-17の複座練習機Yak-17UTIも生産されましたが、Mig-15に駆逐されています。
その後Mig-21の複座練習機型が生産されるまで、Mig-15UTIが主力の高等練習機として、東側諸国やアフリカ諸国のパイロット養成に貢献しました。


ポーランド空軍のMig-15UTI 304
 ポーランド空軍博物館の英文ガイドブックには「ソ連で3,433機された非武装
の複座練習機。1968年にユーリ・ガガーリンが事故死した機体でもある。チェコ
スロバキアでは2,013機がライセンス生産され、ポーランドは両国から入手して
96機が就役した。ポーランド機の顕著な特徴は、12.7mm機関銃1丁を取り付け
る改造をしたこと」(拙訳)とありました。
 以下3枚はポーランド空軍博物館(クラコウ)にて  2011年5月撮影



ポーランド海軍航空隊のSB Lim-2 1A050018
 ポーランド製のMig-15はLim-1、Mig-15bisはLim-2と名付けられています。
 実戦部隊から引き揚げられたLim-1は、複座練習機に改造され、23mm機関
砲1門で武装したままSB Lim-1となります。そしてオーバーホール時にLim-2
のエンジンと尾部に改造された機体が、写真のSB Lim-2です。写真の機体は
「ホワイト・レディ」と呼ばれ、バルト海沿岸のSiemirowiceにある海軍航空隊
第7攻撃連隊第1偵察大隊に所属していました。



ポーランド海軍航空隊のSB Lim-2A 27004
 1965年に数機のSB Lim-1とSB Lim-2が監視機と射撃観測機に改造され、
SB Lim-1AとSB Lim-2Aになりました。後席からは操縦装置等が外されて、
観測者用のコクピットとなりました。23mm機関砲2門を装備しています。
 1975年にSB Lim-1Aは退役、SB Lim-2Aは練習機に戻され、SB Lim-2Mと
呼称されています。写真の27004号機はSiemirowiceの海軍航空隊第7攻撃
連隊第1偵察大隊に従事していました。



旧ドイツ民主主義人民共和国(DDR)のMig-15UTI 163
 以下2枚はドイツ空軍博物館(ガトウ、ベルリン)にて 2014年8月撮影





フィンランド空軍Mig-15UTI MU-4
 中央フィンランド航空博物館(ティッカコスキ、ユバスキュラ近郊)にて
 2008年8月撮影





(おまけ)         ポーランド空軍のYak-17UTI 02
 ポーランド空軍博物館の英文ガイドブックによると「Yak-17はユンカース・ユモ
004ジェットエンジンのソ連版コピーRD-10が動力源」とあり、「UTI型は430機
生産されて、ポーランド空軍は6機を運用。Yak-23への操縦士訓練に使われた」
とあります。
 ポーランド空軍博物館(クラコウ)にて  2011年5月撮影



ポーランド空軍のMIG-21UM 9349
 UM型はMig-21の第3世代(SM、M、MF、R)の複座練習機型です。
 ポーランド空軍博物館(クラコウ)にて  2011年5月撮影



フィンランド空軍のMig-21U MK-103
Mig-21Uは、第1世代のMig-21(F、F-13)の複座練習機型です。
 中央フィンランド航空博物館(ティッカコスキ、ユバスキュラ近郊)にて
 2008年8月撮影。




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