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楽しく作る
真田幸村　鹿角脇立之兜　（童友社　1/4)

by 　田口博通 Hiromichi Taguchi

バラエティプラモデルの製作

　１月からＮＨＫ大河ドラマ　「真田丸」が始まりました。真田幸村(真田信繁）の生涯を描いたこのドラマは堺正人主演で　ご覧になっている方も多いことでしょう。それに合わせて、童友社から　主人公　真田幸村が着用した「鹿角脇立之兜」が発売となりました。サイズは　1/4 で　机の上に飾るにはちょうど良い大きさです。

　部品点数も少なく、プラスチック部品は無塗装でも大丈夫なように実物と同じ色で成形されており、メッキ部品も綺麗で、簡単に誰にでも組めそうです。
　真田人気からプラモデルデビューの方々も多く取り組まれると思いますので、今回のニューキットレビューでは、「楽しい作り方」を紹介します。

キットについて

　名将兜シリーズNO.10として発売された真田幸村の兜は、赤い兜の左右両側に鹿の角が立っていることから、「鹿角脇立之兜　（かづのわきだてのかぶと）」と呼ばれています。
　部品は下のように　ごく少なく、兜とスタンドの成形部品とメッキ部品、それに赤い組み紐と　飾り用の布が付属しています。　
　組み立て説明書も兜が初めての方にもわかりやすく書かれています。
　このプラモデル、さすが今時の製品です。組み立てそのものが簡単で楽しく、完成に至る過程も楽しめました。
　定価3000円で、全国の模型店　もしくは、アマゾンなどの通販で入手できます。
　

箱絵

　赤いプラスチックで成形された部品

赤い組み紐と　飾り用の蒼布が付属しています。

メッキされた鹿角と六文銭の部品、
ブルーで成形された飾り糸部品

作り方

兜本体の部品です。左右に分割された頭の後ろを保護する部品（しころ）、庇（ひさし）、鉢（はち）　で構成されています。		各部品は　プラ用のニッパーで切り離します。百均で売っている小型のニッパーでも大丈夫です。　ランナーから切り取った箇所は　やすりかカッターナイフで注意深く綺麗に整形しましょう。
頭の後ろを保護する部品（しころ）の左右を接着します。そこに　左右の「吹き返し」を接着します。		これで、「しころ」は完成です。そして　庇（ひさし）を裏返して、完成している「しころ」を組み合わせます。

塗装

　塗装をしなくとも全く充分ですが、ワンランク上の完成度を狙いたい方のために、塗装法を紹介します。
　組み立て説明書では　モンザレッド（MrカラーNo.68)が指定されています。プラスチックの成形色と同じ色です。　

兜本体と面を　筆　かエアブラシで綺麗に塗装しましょう。

　庇（ひさし）のふちと　歯は　金色で塗装すると映えます。　ガイアカラーのNo.10　ブライトゴールド　を使い、面相筆で丁寧に塗ると良いでしょう。

　面相筆を使う時は、ぐっと息を止めますと、人形職人になった気分にどっぷりと浸れます。

飾り糸部品の取り付け

　飾り糸部品をしころと面のけがき線の箇所に均等に接着していきます。
部品が小さいので、ピンセットを使うとよいでしょう。

飾り糸部品

完成した、「しころ」と　面

あご紐の取り付け

　赤い糸で丁寧に組まれた組紐が　あご紐としてキットに付属しています。それを庇（ひさし）の穴に通します。
　紐の折グセの取り方が組み立て説明書に書かれています。濡れたティッシュで、曲がった部分を押さえて湿らせ、軽く紐を引っ張ったままにして伸ばすと折グセが取れます。
　穴に通した紐は左右の長さが均等になるように調整しましょう。

そこに　鉢をカチャッとかぶせると兜本体が完成です。

鹿角の組み立て

　鹿角は綺麗なメッキ部品です。ランナーから切り離した箇所は、カッターナイフで丁寧に整形しておきます。
　そして、鹿角の根本の赤いプラスチック部品と組み合わせます。
根本の部品は、Mrカラー　No.42マホガニーで塗装しておくと、さらに完成度が上がります。

　スタンドは　２つの部品を組み合わせます。

　つやあり黒（ＭｒカラーＮｏ．２）で塗装すると　綺麗に仕上がります。

　兜の鉢に　金メッキの六文銭と、天井の部品を取り付けます。
　面はスタンドに組み合わせます。
ネームプレートも面相筆で丁寧に文字を塗装すると映えます。

　面の「ひげ」ですが付けなくても大丈夫です。
付ける方は赤プラスチックのままではちょっと実感がでないので、白艶消し（ＭｒカラーNO62)で塗装しましょう。歯と同じ金色（　ガイアカラーのNo.10　ブライトゴールド）で塗ってもかっこいいでしょう。

最終組み立て前の各部品

完成

　兜に両側の鹿角を差し込みます。スタンドに兜を置き、面の下で顎紐を結びます。
　飾り布が付属していますので、その上に、ネームプレートと一緒に配置すれば完成です。
　塗装をしなければ２時間くらいで、塗装をしても１日で　完成すると思います。
　こうやって完成すると、プラモデル作りはその過程も本当に楽しいなと感じます。

　大阪夏の陣で　六文銭の旗印のもとに、勇猛果敢に戦った智将真田幸村の鹿角脇立之兜が　あなたのものになりました。
赤い兜に鹿角がばっちり映え、かっこいいですね。　
部屋のインテリアとしても　ＧＯＯＤです。