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特集 爆撃機 & 攻撃機

ランカスターB Mk.Ⅰw/トールボーイ”テルピッツレイド”
RAF 第9飛行隊1944年 (ハセガワ1/72)

by 寿
飛行機プラモデルの製作




 しこたま在るランカスターのストックの中で、一番作りたかった5.4トンの徹甲爆弾トールボーイ搭載機。北海の女王テルピッツを沈めたヤツです。イギリス人に言わせれば「さすがランカスターすげえぜ」ってところなんでしょうけど、征空隊もろくに居ない港に釘付けでの停泊中(既に自力航行不可)、しかもたった一隻の艦戦に30機がかりでの絨毯爆撃で袋だたきにした、ってのはフェアなんでしょうかね。 「恋と戦争には容赦しない」もしくは「戦争だけはマジにやる」イギリス人らしいっちゃあらしいんですけどね。まあ、裏を返せばそれだけテルピッツが恐かったって事なんでしょうけど。



 ちなみに二回爆撃を敢行してますが、一回目はよろしくない天候の為、32発全部が外れ。
二回目で三発の直撃と一発の至近弾で横転、撃沈させています。



 ランカスターはこの作戦の為の特別機で、離陸時は全備重量32トン。そのほとんどが燃料と爆弾の重量というとんでもねー仕様です。敵戦闘機に出会ったらいちころですよ。銃座も減らしている上に護衛機もないし。それに何より、長駆での進出と帰投が最大の困難であったと記録にありますので、一歩間違えば天候の悪化しやすい北海の藻屑になる可能性も高かった訳ですね 。いやー、こりゃ袋だたきにする方も楽じゃねーわな。
 
他にも色々と逸話や伝説の多いランカスターでありますけれど、スピットファイヤやモスキート同様にイギリス国民に愛された機体ですね。エアフィックスでもしっかりリメイクされちゃったし。



 このキットの最大の見せ場はやはり何と言っても、トールボーイそのものでありましょう。機体はオマケ、みたいなwそれでも弾庫扉は専用のパーツが入ってますし(当然か)デカールも薄くて発色良くて良い感じです。  それに何より、そつのない見事なプロポーションと組みやすく翼の強度と角度がバッチリ決まる設計は作る気マンマンにさせてくれます。



 思えば今では当たり前の主翼に桁パーツを入れる方法は、この頃のハセガワ辺りからスタンダードになったような?勘違いですかね。
 何はともあれ念願のハセガワランカスター、ようやく一機目が完成であります。
 で、後続機は?うーん、もうちょっと時間が経ってからねw 

製作の詳細

(写真1)今回の主役のてっこー爆弾。重さもさることながらすんげーでっかくて、ランカスターの爆弾庫以外には詰めない感じです。弾庫扉も専用のヤツ使ってますしね。何でも投下中に音速を突破して横倒しになるもんだから、それを防ぐ為に尾部を細長くしてフィンにもねじりを入れてるんだそうです。
(写真2)コクピットはシンプルだけどナナニイならこれで充分。組んだらまず見えないし。



(写真3)ぱぱっと組んでさくさくっと塗る。ヒコーキは胴体を貼り合わせるのが最初の山ですね。ここが早いと精神的にも楽なんで、シンプルな構成は大歓迎。


(写真4)胴体貼ってキャノピーで封印してマスキング。そして下塗りです。爆撃機は銃座の分だけ手間かかるけど、今回のランカスターは特殊作戦用で背部銃座が無い仕様だからちょびっとだけ楽。銃身がオーバースケール気味だけと気にしない。手直しし始めたらキリ無いし。


(写真5)いつも厄介な爆撃機のペラ(数が多い)だけど、今回は塗りがシンプルなんでちょびっとだけ楽。


(写真6) 下面は黒一色なのである意味楽。でも単調にならないように、パネルの面とラインと出艶で調子を変える必要があります。


(写真7)翼端灯はピンバイスで抉ってライトを再現。
(写真8)瞬間様で貼り付けてヤスリで削って面一に。



(写真9)耐水ペーパーで磨いた後にコンパウンドで研ぎ出せばこんな感じです。





(写真10)機体正面をGSIクレオスのイギリス航空機色でだーっと塗る。




(写真11)下塗りの後にスミ入れしてトーンを上げた色でボカシを入れて・・・・ん?何かイメージと違うよ、コレ。







(写真12)小池先生のボックスアートのイメージ優先で色を変えて塗り直し。ホンモノとは違うかもしんないけど、寿的にはこっちでよいのだ。








(写真13)ダークアース的な部分を終えて、今度はグリーン的な部分も塗る。ムラを敢えて強調させる色でタッチを変えるのは、まあ、趣味と考えて下さい。
(写真14)で、それを薄めた混色でオーバースプレーでボカします。



(写真15)排気汚れを吹いてスミ入れの追加を入れて、デカールを貼れば完成。






(写真16)排気白焼けの部分がワザとらしくなったのは反省点です。精進足りませんなぁ。





(写真17)流石ランカスター。爆弾庫が羽根着けて飛んでるようなもんです。しかし一発でそれがほぼ満杯になる爆弾ってのもどうよ?







(写真18)ちょびっと回り道もあったけど何とか完成したランカスター。気になる部分もあるけれど、それは次回までの宿題ということで。これはこれでかっちょええね、ということで勘弁して下さいw





(写真19)輸送及び省スペース化形態です。主翼を接着しないだけなので、とーってもお手軽。これもパーツ精度が高いからこそ出来る手法ですなぁ。







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