空軍博物館コスフォードに「ジェームズ・メイ 1:1スケール エアフィックス スピットファイア」(James May 1:1Scale Spitfire)という展示物がありました。
一見、スピットファイアの原寸大レプリカと思いましたが、どこか違います。
さらにエアフィックスの名前があるのも気になって、帰国後調べてみたら、このスピットはBBC第2放送のTV番組「ジェームズ・メイのトイ・ストーリーズ」の中で、2009年に製作されたモノでした。番組はネットで視聴可能です。
司会・進行役のジェームズ・メイ氏が、エアフィクス72のスピットファイア(透明袋入りの旧版、プラ地はブルーで、型番は不明)をベースに、グラスファイバー製1/1模型パーツを新調して、多分 地元の公立中学校の生徒(女学生も含む)数人を集めて、組み立てと塗装をさせて、完成品のお披露目のセレモニーを行うまでの記録です。
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この1/1模型パーツは、エアフィックス製品と同様に地は ブルーで、ランナーもそっくりに再現され、ゲートからパーツを切り離すのにはノコギリを使わせていました。組み立てはプラモデルと同じ手順、ローラーで塗装します。事前準備に中学生たちにはエアフィックス48のスピットファイアを配布し、組み立て塗装させ、完成させるという工員養成までしていました。
主翼と胴体の内部には補強材を入れて、形状を保つ工夫がされています。
作業現場は王立空軍博物館コスフォードのハンガー1で、3日間かけて完成したのが写真の機体です。実機のモックアップではなく、エアフィックスのキットの72倍のレプリカというややこしい構造は、英国好みなのでしょう(笑)
エアフィックスは、英国の誇る模型会社と認知されているから選ばれたようで、地元の中学生に作らせてお披露目式までしたのは、コミュニティ作りの意味もあったかと。日本流に訳すと「街おこし」「世代間交流」という所でしょうか。
我が国でもタミヤ72かLS75の零戦をベースに、グラスファイバー製1/1キットを作って、街おこしする自治体はないものでしょうか? |