1939年11月、ソ連ーフィンランド戦争が勃発、スウェーデンはフィンランドに義勇兵部隊を派遣します。その中の航空部隊隊はF19(第19航空隊)と呼称され、12機のJ8グロスター・グラジェーターと5機のB4ホーカー・ハートで編成されていました。(J8は制式採用された8番目の戦闘機、B4は制式採用された4番目の爆撃機の意味です。派遣機数はスウェーデン空軍博物館資料に依ります)
グロスター・グラジェーターは1934年に初飛行した英空軍最後の複葉戦闘機ですが、既に時代遅れで、ソ連ーフィンランド戦争(冬戦争)でもパッとしません。
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既に第二次世界大戦は始まっている時期なのに、スウェーデンの入手可能な戦闘機はグラジェーターだけでした。そのためスウェーデンはグラジェーター
を最終的に55機購入し、ストックホルムの防空担当のF8(第8航空隊)に配属しています。より近代的な戦闘機が配備されるようになると、空軍士官学校の練習機としてウプサラのF20(第20航空隊)に異動し、役目を終えました。
この時の教訓が、サーブ21からサーブ39グリッペンまで繋がる国産戦闘機開発の道をスウェーデンに歩ませます。
空軍博物館展示のJ8はソ連ーフィンランド戦争に派遣された機体です。 |