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(Photo) Strv m/21 (LKⅡ)

by  コルディッツ
戦車実機写真

 スウェーデン陸軍の採用したStrv m/21(21年式戦車)は、第一次世界大戦中にドイツが試作車2輌だけ製造して、大量生産の叶わなかったLKⅡ軽戦車を、小改修したものです。LKⅡ自体は、イギリス軍の開発したMk.Aホイペット中戦車に影響を受けているので、エンジンを前部に置き、乗員と武装は後部に置くスタイルは共通しています。
 第一次世界大戦後のドイツの再軍備にソ連が一役買ったのは有名ですが、実はスウェーデンも同様で、秘密裏に20万クローネでLKⅡ10輌分の部品を購入し、ライセンス生産権を取得したランズベルク社にm/21として製造させています。原型と異なるのは旋回砲塔と機関室のカバーのようです。
 1929年、ランズベルク社は5輌のm/21のダイムラーエンジン(55hp~60hp)をスカニア・ヴァビスエンジン(60hp)に換装し、乗員を3名から4名に増やした
m21/29を作ります。同年ハインツ・グデリアンがスウェーデンを訪れ、m21/29を操縦する機会を持ちました。ドイツ軍戦車成功の一要因は、乗員を増やして指揮に専念する戦車長を置いたことですが、スウェーデンがその種を蒔いたのかもしれませんね。


              Mk.A ホイペット A347 ファイアフライ
 軍事博物館(ブリュセル)にて                 2009年12月撮影
 後部からの写真。後部の銃塔に7.92mm機関銃3~4挺を装備しました。


          LKⅡ 試作型
 戦車博物館(ムンスター)にて                2012年12月撮影
 旋回砲塔に37mm砲(クルップ社)を搭載。生産型は57mm砲(ロシア製)を
搭載予定でした。


         Strv m/21
 スウェーデン戦車博物館(アーセナル)にて         2014年6月撮影
 説明版にはStrv m/21とLKⅡという名称が並んで書かれていました。
 スウェーデン陸軍は1921年からm/21を使用、m21/29は1938年まで使用
しています。  




           旋回砲塔には6.5mm機関銃1挺装備














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