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(Photo) 異形の農業機 PL-12エアトラック

by  コルディッツ
博物館実機写真

 今年の5月号の特集で、写真はないけれども異形の農業機として紹介させて頂きました、オーストラリアのトランスアビア社の製造したPL-12エアトラック機を、ニュージーランドで拝観出来ましたので、報告させていただきます。
 農地への農薬・肥料散布の場合、日本はヘリコプター利用ですが、広大な農地を対象とする海外では、ヒコーキの利用が効率的です。その農業機は使用環境に合わせて、特化した機体になっています。
 農地付近での離着陸にはSTOL性能が重要ですし、専門の整備士は望めないので、保守・点検・整備は容易なことが必須です。そして大量の薬剤等を積め、散布機能を持たなくてはなりません。散布は超低空を低速飛行なので、運動性能も求められます。さらに経済性も兼備…こんな難しい条件をクリアーする機体を設計・製造した上に、ヒット商品に仕立てるのですから、農業機は奥が深いと思います。中でもPL-12は、農業専用に徹した設計哲学を、見事なまでに具体化・可視化していて小気味よく、しかもユーモラスな風貌なので、見ていて飽きません。


        トランスアビアPL-12エアトラック
交通博物館航空機館-MOTAT2(オークランド郊外)にて 2017年8月撮影
 MOTATは1、2に分かれ、その間を博物館のトラムが運行しています。
オークランド市内からは、スカイタワー東側のバス停留所からメトロリンク
バスで約15分。大通り(グレート・ノース通り)に面したMOTAT1前で下車。



 パワーブラントはロールスロイス・コンチネンタルIO-520D、300hp。
 複葉機…ですよね。下翼をつけて低速飛行を達成しました。



展示機は後部がゴンドラになっていました。



頑丈な降着装置。



水平尾翼を連結していないのは、後部から肥料を載せたトラックを
近づかせるため。ペイロードは1トンです。










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