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飛行機プラモデルの製作

A-6A イントルーダ―(ハセガワ1/72)

by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズはハセガワ1/72シリーズNo.17のA-6Aイントルーダ―を取り上げさせていただきます。イントルーダ―の初のキットとして今から約50年前の1968年に発売されました。その後すぐにフジミの1/50やタミヤの1/100が発売され、なぜかその後長きにわたりイントルーダ―は某国のコピーキットは別としてメイド・イン・ジャパンのキットしか発売されていない状態が続きました。 ハセガワのキットナンバーはJS-023となっており発売時の価格は300円でした。私も高校生のころ一度お世話になりました。その後金型が改修されA-6Eにアップデイトされ、現在に至っております。




 それではキットを見て行きましょう。パーツ総数は68でプラの成形色は白となっています。当時のハセガワは現用アメリカ海軍のイントルーダーやビジランティは塗装しやすいように白で成形してくれていました。エアブラシなど高価で入手できなかった当時は筆塗りが当たり前でしたのでありがたい配慮でしたね。50年も前のキットですので基本的には外形には手を入れず、いつものお気楽模型でまいります。
 組立説明書ではまず、外部装備品からの製作になっております。最後の方になるとこれらの作成が面倒になったりするので、気力あるこのうちに作っておくのは正解です。パイロンとマルチ・イジェクターは一体成型になっており組立の簡略化図られています。燃タンは先端部に隙間が出来やすいので接着剤をたっぷりと付けて乾燥後に整形しましょう。




 コクピットはコンソール、シート、床が一体になったもので操縦桿もありませんが当時としてはそれが当たり前でしたのでパイロットを乗せて他は黒く塗ってお終いとします。ただ主計器盤の部分はキャノピーから丸見えなるので、私は手持ちのマイクロスケールNo.131からデカールを転用して貼っておきました。
これらを胴体に組み込んだら左右を接着します。接合部に多少の段差が出来ますのでペーパー掛けをして整形します。
レドーム内にパチンコ玉大の錘を2個入れ油粘土で固定して、胴体に接着します。次に胴体下面部分を接着しますがここも段差や隙間ができるのでパテ処理をしておきます。
エアインティーク部分も隙間や段差が出来ないよう十分すり合わせをして接着して下さい。



 主翼は上下接着で合いは悪くありません。ただ後縁フラップには下がった際に増槽とぶつからないように半円の切かきがあるのですが、キットでは浮き彫りされているだけですのでその部分を棒ヤスリなどで削って半円状にします。
水平尾翼はオールフライングテールなのですがなぜかエレベーターがモールドされているのでその部分をパテで埋めてきれいに成形しておきます。



 ここでこのキットの最も難関な部分のキャノピー組み立てに入ります。なぜかキットのキャノピーは左右に分割されておりしかもこれの合いが悪いときております。さらに胴体の合いも悪いと二重苦になっております。昔作ったときはかなりひどい出来になってしまいましたので、 今回は左右別々で胴体に接着して十分乾燥したところで中央部を合わせるという方法をとりました。その後出来た隙間に木工ボンドを流し込み、乾燥して透明になった後はみ出た部分に水を含ませた綿棒でふき取るという方法でごまかしました。



 これで士の字になったので全体塗装に入ります。いつものようにミスターカラーを筆塗りしていきます。上面は315番ライトガルグレー、下面は69番グランプリホワイト、レドームは318番レドームタン、エアブレーキは61番焼鉄色、などで塗装しました。
 マーキングはキットの箱絵にあるVA-35ブラックパンサーズにしたかったのでキットのデカールを使うことにしました。少し黄ばんでいましたが状態は割と良さそうな気がしたので水につけてバラバラにならないよう全体にマイクロリキッドフィルムを塗っておきます。
余談ですが発売当時はパンサーのNGの部分が黒で印刷されていましたが、その後実機通りにグリーンに修正されて発売されました。この辺に当時のハセガワの良心が感じられます。次に編集長直伝のはがれないデカールは熱湯につけて無理やり糊を溶かしてフィルムをはがし、タミヤデカールのりをキットにつけて貼り付けます。密着度は少し悪いので、空気をある程度出したところで再度タミヤのデカールのりを塗布してしばらくしてから綿棒で押さえつけることでなんとかそれなりに見えるようになりました。
最後に軽くスミ入れして、セミグロスのトップコートを吹き付けたら、脚関係とウェポン類を接着してこれにて完成です。




 私は昔フジミの1/50やタミヤの1/100を製作したことがありますがその時感じたような違和感がこのキットにはありません。もちろん50年前のキットですから現在の基準で見たらおかしなところが色々あると思いますが、誰が見てもこれはイントルーダーに見えます。 それだけ基本設計がしっかりしている事がこのキットの息を長くさせているのではないでしょうか。では、また。





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