Home  >  2017年12月号 > バラエティプラモデル製作 > 「GREAT WHITE SHARK」からの「DEEP BLUE」(ペガサスホビー)

誌上個展

   「GREAT WHITE SHARK」からの「DEEP BLUE」
(ペガサスホビー)

作: 天然シバ

 ペガサスホビーの1/18「GREAT WHITE SHARK」(ホホジロザメ)です。
 サメの頭部、胴体、ダイバー、ブリンプはソフビ、他はプラスチックです。オリジナルは一般的なホホジロザメの造形ですが、ネットの動画を参考に、メキシコ湾沖で実際に録画された「DEEP BLUE」と呼ばれる個体に寄せました。


通常体勢でダイバーの様子を伺っているというところ。



  続いて威嚇のため、大きく口を開けます。噛みつく意図は無いため、上あごの歯茎までも剥き出しにはしていない状態です。



口腔内が見える角度です。



 ゴーグル内を彫り込んだ顔が見えます。
天井のグリッドから体を吊り下げている0.08号のテグスがうっすら見えます。
後部の気泡は、発砲系の緩衝材にネイル用のビーズを接着して表現しています。



 目の前をゆっくり通りすぎるサメを見送るダイバーの後ろ姿です。
スモークっぽい効果で、気泡もそれらしく見えますかね。


  (画像へのコメント)
 背景は、GIMPのエアブラシ等で作画しました。海中らしく見える様に、レンズ前をビニールで覆って撮影しました。


〇主な変更点
1. 目
 凶暴さを演出のためか、奥目になっており、埋めて整形し直しました。

2. 腹びれ
 腹びれの先端は鋭角的なのに、オリジナルはなだらかな富士山型のため、プラ板、パテで補正しました。

3. 頸部の短縮
 頸部が長く、鰓蓋の間隔が広いため、頸部を5ミリほど切断・短縮、鰓蓋を再構築しました。
但し、大きく開口している威嚇モードの頭部は、口腔内が複雑な形状のため、断念しました。

4. 頭部から背びれへの隆起
 頭部から背びれにかけての隆起をプラ板数枚を貼り合わせ、パテ盛り後、切削・整形しました。

5. 胴体の傷跡
 胴体右に前後方向に空いた傷口、左に、縦に3本の引っ掻き傷を再現しました。

6. 胴体後半の伸展
 重苦しい感じがしたので、胴体後半湾曲部に切れ込みを入れ真鍮線で、湾曲角と下げ角を少し伸展させました。

7. ダイバーのディテイルアップ
 ゴーグルは内部表現がされていなかったため、顔を彫り込んで、透明板で覆いました。ブリンプのレンズカバーも内部表現がされていなかったため、彫り込んで、内部に透明素材で作成したレンズを埋め込み、透明板で覆いました。
一部体表上表現のエアーチューブを切除し、リード線で新造しました。
ゲージとワイヤーをプラ板とリード線で新造しました。

8. 頸部境界
 頭部は、本来、口を半開き(呼吸のため)にした通常のものと、威嚇のために開口したもののいずれか選択し接着固定、パテで整形すれば良いのですが、欲深い私は、コンバーティブルにしようと、試行錯誤を数か月にわたり繰り返しました。結局塗装によって状態が変化してしまい、思ったほど境界は隠しきれませんでした。

〇塗装について
 ネットでは、ソフビの塗装には専用塗料が必要との書き込みが多いのですが、手持ちのシタデルカラーでダイバーの塗装にトライしたところ、良好だったので、基本的にシタデルカラーを使用しました(事前の洗浄はしっかりしました)。
サメは、下半面が白なので、シタデルのスカルプホワイトのスプレー缶を購入して下地として全体に吹いた後(強烈な溶剤の臭いがしたので水性ではないようです)、上半面のダークグレーを筆塗りで重ねました。


  〇終わりに
 もっと照明もきちんとして、できればミラーウェイブも表現したいと思っていましたが、実現に至っていません。
 ミラーウェイブは、塗装として書き込む方法もあるのですが、失敗したら悲惨ですし、イタチザメに見えてしまう恐れもあるので、踏み切れません。あくまで照明での実現を目指したいと思います。



  Home>2017年12月号 > バラエティプラモデル製作 > 「GREAT WHITE SHARK」からの「DEEP BLUE」(ペガサスホビー)
Vol.112  2017 December    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
 editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル誌上個展

TOTAL PAGE