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特集 傑作

連載 1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう No.24

ロッキードF-104Aスターファイター
(イタレリ (旧エッシー)1/72)

by クラキン




「1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう」のNo.24はイタレリ(旧エッシー)のロッキードF-104Aスターファイターです。



<実機について>
 F-100スーパーセイバー(前回掲載)に始まるセンチュリーシリーズのひとつであり、米国初のマッハ2クラスの超音速ジェット戦闘機です。
初飛行は1954年2月、運用開始は1958年です。
ミサイルに小さな翼を付けたような未来的なスタイルで、抜群の高速と上昇力を誇ったことから「最後の有人機戦闘機」とも呼ばれましたが、あまりに高度な操縦・整備技術を必要とする上、旋回性能、航続距離、着陸性能など実用戦闘機としての要件を十分に満たしていなかったことや、高コストなどの理由から決して「成功」とは言えませんでした。
ベトナム戦争にも投入されましたが、これといった戦果はないまま1971年には退役し、米空軍での運用は13年という短命に終わりました。
しかし、ドイツ、イタリア、カナダ、日本など同盟国への輸出やライセンス生産も含めて約2600機が生産され、一部の国では今世紀迄現役で運用されました。
また、その操縦性の特徴からX-15の練習機やフォローアップ機としても使用されました。
我が国の航空自衛隊でも「栄光」の名で104Jが運用され、私の世代にとっては、子供の頃に羨望の眼差しで観た、憧れの戦闘機でした。



<キットについて>

 旧エッシーのキットをイタレリが自社ブランドで発売したものです。
1/72の104はハセガワなど複数のメーカーから出ていますが、アメリカ空軍のデカールが付いたA型となると、このキットが唯一入手可能だと思います。
かなり古いキットですが、繊細な筋彫りが適度に入っていて、各部のディテールも1/72としては特に不足の無いものです。
全体のシルエットなども、特に実機のイメージを損ねているようなところは無く、模型としては及第点だと思います。
パーツの精度は殆ど問題なく、パテや大きな調整は必要ありません。
104で一番大切な主翼後縁や尾翼回りも十分にシャープです。
マーキングはアメリカ州空軍、パキスタン空軍、台湾空軍の3種類が選べ、上質なデカールです。




<製作について>
 パイロットが付属していないので、ハセガワの別売りフィギュアを乗せたこと以外は素組みです。
飛行姿勢にする際に問題になりがちな脚カバーも、若干の調整だけで胴体の収納庫にほぼピタリと合います。

兵装はサイドワインダー2発と増槽タンク2個が付属していますが、104の特徴を強調するために敢えて何も付けずに完成させました。
まるでミサイルのような「最後の有人戦闘機」が完成しました。




 銀塗装は下地にクレオス2番のブラックを吹いた後、クレオスSM06クロームシルバーを吹いています。
胴体後端部分や一部のパネルはスーパーチタンなどでメリハリを付けました。
マーキングはキット付属のデカールから、1961年のテネシー州防空軍のものを選びました。
スタンドはいつも通り、アクリル材で自作したものです。
製作日数は正味4日程です。





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