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(Photo) Cant Z.506

by  コルディッツ
博物館実機写真

 特異な風貌の三発水上機カントZ.506は、旅客と貨物、郵便を運ぶ民間機として開発されました。試作機は1935年に初飛行し、当時のイタリア王国の国策エアライン、アラ・リットリオ社から16機の発注を受け、地中海路線で運用されています。
 軍用機型は1937年にテストを開始され、腹部に爆撃手、爆弾、後方銃座を装備するゴンドラを増設、背部にも半引き込み式銃座を設置しています。

 以降のバリエーションの展開で、民間型はA型、爆撃兼偵察機はB型、救難型はS型と区分する説明が通例になっています。
救難任務にはWWⅡ中から投入されていますが、専用の救難型なのかはリサーチ及ばす、済みません。
 戦後の1948年にサヴォイア・マルケティア社がB型20機をS型に改造し、それらの機体は1959年まで使用されました。ご紹介させていただくイタリア軍事航空史博物館展示のカントZ.506は、世界で唯一現存する機体で、救難型のS型です。なおカント(CANT)は、カンティエリ・ナヴァレ・トリエスティーノ の頭文字を採ったものです。


  CANT Z.506S  MM45442
 イタリア軍事史航空博物館(Vigna di Valle)  2017年12月撮影
 上面を撮影するのは、これが限界でした。
 救難型主翼の赤色帯のデザインが気になります。





機体は木製、フロートは金属製。







 Z.506Sと並べて展示されているのはイタリア軍の電池式魚雷で、
重さ360kg、速度15~20km/h、射程10Kmと掲示されていました。
 掲示のイラストによるとパラシュートで投下するようです。



 木製胴体の滑らかな表面と優美な曲線は、やはりイタリアンと感心です。












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