Home  > ヴォート XF-8U3 スーパー クルセイダー (TOKIWA AIRCRAFT CREATE 1/144) > 飛行機プラモデル製作>2018年9月号

特集 テストプレーン

ヴォート XF-8U3 スーパー クルセイダー (TOKIWA AIRCRAFT CREATE 1/144) 

  by 五六式




 テストプレーンの特集ということで超メジャーなF-4 ファントム IIとアメリカ海軍のマッハ2級高性能艦上戦闘機の座を争って破れてしまったXF-8U3 スーパー クルセイダーを製作してみました。この,XF-8U3 スーパー クルセイダー,飛行性能自体は,ファントム Ⅱよりも勝っていたようですが,スパローミサイルの使用においては,パイロットとは別にオペレーターを乗せているファントム IIの方が有利だったようです。

 前身のF-8U1やF-8U2と機体の基本的な構成はよく似ていますが,一回り大きく,エンジン出力も7割増しとなっています。受け口のようなインテークと巨大な2枚の折りたたみ式ベントラルフィンが印象的です。

 キットは,TOKIWA AIRCRAFT CREATEさんの1/144スケールのレジンキットです。国内で普通に入手できるキットとしては,おそらく,唯一のものでしょう。某通販サイトで見かけて,思わず,ポチッとやってしまいました。




 キットの箱を開けると,このような景色が目に飛び込んできます。レジンの板から生えている部品に,バリの海に浮かぶ部品・・・。思わず,びびってしまいそう・・・。でも,五六式は,若いときにいくつかガレージキットを作ったことがあるのさ・・・。まずは,完成までの戦略を立てます。デカールは,ちょっと透けるけれどいい感じでした。
・脚部・・・このままで三点姿勢を保てるか何の保証もない。きっと,本体の重さに耐えかねて曲がるか折れるかしてしまうだろう。プラッツのF-8から流用できんかな〜。いや,あかんやろ。・・・飛行姿勢で作ることに決定。鉄製のものをスタンドにできるように本体にネオジム磁石を仕込みました。


・コクピット・・・キャノピーについては,レジンのむくとヒートプレスの部品とヒートプレスのための型が入っています。ここが透明だとかっこいいけれど,きっと,部品のすりあわせに100万年かかってしまうだろうから,レジンのむくをチョイスすることに決定。

・スパローミサイル・・・フィンは全て自作ですと・・・前の3枚を3セット,後ろの3枚を3セット9枚ずつ二通り,形も大きさも揃えてきちんと直角出して本体に接着・・・なんてことができるかいな!!・・・ストックの中にプラッツの自衛隊機の兵器セットがあったので,この中のスパローミサイルを使うことに決定。
・水平尾翼とベントラルフィン・・・胴体にイモ付けがデフォルトです。そんなん無理なので,金属線を入れて取り付けます。どちらもとても薄い部品なので,直径0.3mmのドリルで穴を開けて交換して不要になったエレキギターの1番細い弦を埋め込みます。ドリルの歯が逸れると部品の表面に飛び出してしまうので慎重に・・・あら,薄皮ごしにドリルの歯がうっすらと見えている・・・これを4枚,気が変になりそうでした。ベントラルフィンが付くところは,モールドされていますが,水平尾翼の取り付け位置は,さっぱり分からん・・・。文林堂の世界の傑作機No176にカラー写真や図面が入っていて大変助かりました。




 これ以降,部品を丁寧に切り出して,気泡を埋めて,接着面を調整して,組み立てて,筋彫りを再生して・・・と際限なく繰り返します。レジンや型の収縮のためか,はたまた,五六式の未熟さ故か,二つの部品の接着面の面積自体が一致しておりません。 そこを無理矢理削り合わせて,消えた筋彫りを再生します。完璧を目指すと,周りからは褒められるかもしれませんが,余命を食い潰してしまうのでいい加減なところで諦めます。




 本体の銀色は,黒を吹き付けた後,塗膜の安定性優先でMr.カラースプレーの8番です。赤は,ちょっと朱が入っているように感じたので白を吹き付けた後,タミヤのTS-49 ブライトレッドを選択しました。

 基本塗装を終えて,本体と,水平尾翼とスパローだけとなりました。後は,デカールを貼ったり,細かいところを塗装したり,塗装の汚れをレタッチしたりするだけです。マークソフターでNAVYのマークがよれて,マスキングで矢印がお釈迦になりました。慎重にレタッチと手書きで補正しました。




 何とか,完成。

 巨大なベントラルフィンがかっこいいですねぇ。

 若いときの苦労は買ってでもしなさいというけれど,もう,年じゃし・・・。
 え!?

 TOKIWA AIRCRAFT CREATEさんからは,F-7Uカットラスも出てるって!?




 無理矢理スパローを3基積んでいます。おかげで前脚は,右側にオフセットされています。もし,本機がファントムIIに勝っていたら,自衛隊にも採用されていたかもしれません。


  Home>ヴォート XF-8U3 スーパー クルセイダー (TOKIWA AIRCRAFT CREATE 1/144) > 飛行機プラモデル製作>2018年9月号
Vol.121 2018 September.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集1

TOTAL PAGE