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(Photo) BT-42

by  コルディッツ
博物館実機写真

 まさかタミヤさんが模型化するとは夢にも思わなかった、フィンランドの製造した自走砲です。対ソ戦で捕獲したBT-7戦車に、英国製QF4.5インチ榴弾砲(口径114.3mm)を搭載した改造車輛で、1942年に開発を始め、翌年2月迄に18輌が完成しました。114mm砲を搭載するためBT-7の砲塔を拡大しましたが、分離薬筒式で発射速度は遅く、操作性も悪かったようです。BT-7の懸架装置はクリスティー式のためか、フィンランド軍内では「クリスティー突撃砲」と呼びました。 フィンランド軍装甲師団の突撃砲大隊に配属されましたが、1943年9月にヒトラーの贈り物でⅢ号突撃砲が供給されると、BT-42は独立戦車中隊に異動になります。そして1944年6月のソ連軍の大攻勢で8輌を失い、以後前線から退き、終戦を迎えました。1945年にスクラップにされ、現存するのはパロラ戦車博物館展示の1輌のみです。


   BT-42
 パロラ戦車博物館(パロラ)にて          2018年7月撮影
 パロラ戦車博物館拝観は3回目ですが、クラウドファンディングで集めた資金
で屋根が新設されていました。そういえばヘルシンキ駅もホームに屋根が設置
されていたので、フィンランド経済は好調なんでしょうね。
 初回はパロラ駅から歩きましたが、冬季で休館中でした。2回目は特急の
停車駅ハメーンリンナからバスで、博物館前に下車出来ましたが、帰りのバス
を見つけられず、ハメーンリンナ駅まで歩きました。今回はネットで下調べして
ハメーンリンナ駅をNo5バスで往復することが出来ました。しかしネット情報と
違い、路線は環状でなく単純往復になっていました。フィンランドは変化が速い
ので、要注意です。



主砲はマズルブレーキを付け、114 H/18として制式化しています。








クリスティー式懸架装置。履帯を外しての走行も可能です。


BT-7の砲塔を活かしつつ拡大。










元のBT-7の車幅は狭いので、ますます砲塔の大きさが強調されます。



114 H/18 (QF 4.5 inch howitzer)
 軍事博物館(ハメーンリンナ)にて         2018年7月撮影
フィンランドは1939年の対ソ戦(冬戦争)の時に、英国から24門、スペインから
30門導入し、マズルブレーキを装着する等小改造しています。




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