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温故知新シリーズ第40弾 

 P2V-7LP ネプチューン(レベル 1/104)

  by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズは前回に引き続き1950年代のレベルのキットでP2V-7LP ネプチューンを製作してみました。もとは1957年に対潜哨戒機として銀色のモールドで発売されていたものです(キットNo.H-239)。その後1961年に極地への物資輸送用にスキーを装着したP2V-7LPに金型が改修されたようです。モールドもダークブルーになって胴体下のレドームと背面の銃座が無くなり、替わりにスキー部品が追加されたものになりました。ボックスアートもジャック・レインウッドが描いた大変魅力的な物に変更されました。 日本でも橋本喜久男氏のボックスアートでグンゼレベルから発売されていた記憶がございます。
今回私が製作したキットは1970年代にメキシコレベルから販売されていたものです(キットNo.H-170)。パーツ総数は56でこの時代のキットとしては多い方ではないでしょうか。驚いたことに全面筋彫りで細かい凸リベットが打たれております。窓類も全てクリアーパーツになっています。しかもこの時代のキットとしてはまれにみる合いの良さでパテの使用は胴体と主翼の一部にあったヒケの修正だけでした。




 では、組み立て説明書に従って作っていきます。コクピットは例によって座席とパイロットが一体になったパーツで副操縦士もいるので2パーツで構成されています。お互いが向き合って何かコミニュケーションをとっているポーズになっています。丁寧に塗装したら床板のパーツに接着します。あとは機首部分も含めて黒く塗っておきます。 キットの指定ではY字型の支持棒を胴体下に接着することになっていますが、私は機首にパチンコ玉ほどの錘を油粘土で固定したら、粘土部分を黒く塗って三点姿勢がとれるよう調整しました。次に各胴体へ窓部品を4個ずつ接着します。少しの調整で隙間なく接着出来ました。一枚物の水平尾翼を右胴体に固定したら、左胴体を接着します。ほとんど段差は出ないので軽くペーパー掛けしておけばOKです。



 機首のクリアーパーツ部分は少し隙間が発生したので木工用ボンドを隙間に流し込み、乾いて透明になったら水に濡らした綿棒で余計な部分を拭き取っておきます。キャノピー部分も前部に少し隙間が出来たので前記と同じく木工ボンドを使用しました。尾部にコーンを接着したら胴体は完成です。主翼は上下貼り合わせになっており、これにエンジンナセルを接着します。 ナセルにはエンジンはモールドされていないので単に黒く塗っておきます。プロペラは根元を黒、中間部をライトグレー、先端を黄色で塗装します。スピナーを接着してナセルにはめ込むだけですが良く回転します。左右分割のターボジェットを接着し、同じく左右分割の翼端ポッドを接着したら主翼の組み立ても終了です。主翼と胴体の合いも悪くないのでここで接着せずに、塗装を開始することにしました。



 胴体後部と尾翼、主翼の半分はオレンジレッドの蛍光色ですが、蛍光塗料を筆塗りできれいに仕上げる自信がなかったので、白で下塗り後普通のオレンジで塗装しました。その他は全面エンジングレーを筆塗りしました。モールドが暗いので2度塗りぐらいでほぼ仕上がりました。 残った脚とスキー部分は銀色でタイヤ部分をタイヤブラックで塗装したら組み立てます。キットでは脚収容部分に普通の機体と同じ脚扉が付いているのですが、スキーが付いているのですからこの辺は大幅に変更されていると思うのですが何分資料がございません。翼端ポッドも大型化されているように見えますがこれもよくわかりません。ですのでキットそのままで完成させました。




 さて、問題は40年以上前のデカールが使用できるかどうかです。マイクロのリキッドフィルムを全面に塗布します。いざ貼ろうとした時に機首の番号は白なんですが、なぜか黒で印刷されていることに気がつきました。エンジングレーに黒では全く目立たないので仕方なくデカールの上から白を塗りましたが、やはりよれよれになってしまいました。 主翼に貼るNAVYとプロペラ警戒線の赤のストライプもバラバラになってしまいましたのでNAVYは手塗りし、赤のストライプはジャンクデカールから適当に調達しました。その他はマークセッター、マークソフター、蒸しタオルを総動員してなんとか見られるようになりました。いやーこのキットで一番苦労したところですね。胴体と主翼を接着して、これにて完成です。



 エンジングレーにオレンジの塗装はなかなか模型映えがよろしいじゃないですか。このキットお持ちの方は是非作ってみることをお勧めいたします。 プラモデル本来の楽しさである簡単に作れてすぐ形になることは現在のマニアしか作れないキットより優れているんじゃないのかなと個人的には思っているのですが。




 ところでネプチューンはなぜか模型界では冷遇されていますよね。ハセガワのキット以来もう50年近く経つのにどこからも出ないのはどうしてなんでしょうか? 各国で使用されていたので発売されてもいいと思うのですが、ローデンあたりから1/144で出さないかな。それではまた。





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