Home  > 軌道回転式 ボーイング707 (アサヒ模型)> 特集 懐かしきブランド>2019年11月号

特集 懐かしきブランド

軌道回転式 ボーイング707 (アサヒ模型)

  by 兵庫県明石市 小原

 あまり完成品を目にすることがない古いキットのお手付きジャンク品が入手でき、今回形にしましたので投稿させていただきます。



 アサヒ模型というメーカーの「軌道回転式 ボーイング707」というキットで、3本脚で支えられた半球型スタンドの中にモーターが仕込まれており、それにより飛行機を支えている軸を回転させ、世界の上空をボーイング707が周回するというものです。


箱も完成したものも雰囲気は古いブリキ玩具の雰囲気が漂いますが、「日本プラモデル50年史」付属CD-ROMによると1962年6月に150円でに発売されたもののようです。
箱側面にはアサヒ模型のマークの上に「プラ・モデル」と表記されてますが、プラモデルがマルサンの登録商標だったための苦肉の策でしょうか。




 ギヤ関係は一般的な金属製ギヤボックスではなく、プラ製の軸受け部品と金属製ギヤを接着剤を用いて組み立てていくもので、写真で黒く見えているゴム製プーリーを駆動します。このプーリーと機体を支える軸側のプーリーとを輪ゴムで連動させ、飛行機を回す仕組みになっています。
入手したときはこの軸受け部品の組み立て方が間違った形でがっちり接着されていて、たぶんそれで当時の子供さんが挫折して、そのまま現在までしまい込まれていたのでしょう。



 機体は形になっていましたが、エンジンは一部取れてなくなった状態でした。今回その接着部分は小さいノミ様の道具を使って無理やり引っ剥がし、なくなっていた部品のうち エンジン部品は残っていた同じ形の部品を「おゆまる」とタミヤの光硬化パテで複製し、一本なくなっていたスタンドの脚はプラバンで作っています。



 機体のほうは当時のプラモデルなので当然合わせ目はガタガタで(マルサンの1/100飛燕と同じくらい)、パテと瞬間接着剤で合わせ目処理は適当にしていますが、スタンドのほうは色を塗って(脚を自作したので塗らざるを得ませんでした)、
国旗のデカール(アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、日本)を貼っただけです。なおデカールは変色は酷いですが未使用で残っていたので機体のデカールともどもリキッドデカールで補強して使用しています。



単3電池を1本セットし、スタンドの底にあるスイッチを入れると派手にギヤノイズを出しながらジェット機がくるくる回るのはなかなか面白いですが、あまりやるとプラ製の摺動部が摩耗しそうです。 なおモーターはTKK15モーターとその付属ベースを使用することになっていますが当然手元にあるはずもなく、持っていたFA-130とそれ用の古いブリキ製ベースを使用しています(幸運にも無加工でぴったりでした)。





  Home>軌道回転式 ボーイング707 (アサヒ模型)> 特集 懐かしきブランド>2019年11月号
Vol.135 2019 November.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集3

TOTAL PAGE