Home > (Photo) コメット巡航戦車<博物館実機写真<2021年3月号

 

(Photo) コメット巡航戦車

by  コルディッツ
博物館実機写真

 A34コメット巡航戦車は、前代のA27Mクロムウェル巡航戦車から発展した、英国の開発した最後の巡航戦車です。対抗するパンター戦車の75mm主砲に匹敵する76.2mm砲を搭載し、速度も50km/hと優れ、100mmを越える装甲厚と、悪くない戦車と思いますが、デビューが遅れたのでパッとしない印象です。最初にコメットを装備した第29機甲旅団は、バルジの戦闘で米軍を支援する時に、訓練未了のため、シャーマン戦車に戻して出陣したという不遇がありました。朝鮮戦争でも巡航戦車と歩兵戦車を両立させた主力戦車A41センチュリオンの初舞台と被り、引き立て役でした。しかし如何にも高速戦車らしい面構えと、英国鉄道のゲージに合わせたコンパクトさに惹かれます。
※ 本稿はホームページ「戦車研究室」を参照しました。    


  コメット巡航戦車
 パロラ戦車博物館(フィンランド)にて   2003年8月撮影
 私が初めてコメット戦車を意識したのはフィンランドでした。東西両陣営から少量の軍需物資を公平に導入するのに、調達官は相当苦労されたのではないかと。  





  香港海防博物館にて            2005年7月撮影
 第二次世界大戦後から中国返還まで香港に駐留した英軍部隊(駐香港イギリス軍)にも配備されました。  







 戦争博物館ダックスフォードにて      2006年7月撮影
 ダックスフォードではゲートガードも兼務でした。  


   なかなか通好みの収集品と感心しましたが、単に駐留した英陸軍ライン軍団の置き土産かもしれません。



戦車博物館(ソミュール)にて       2016年9月撮影
 コメット戦車の主砲の口径は76.2mmですが、同じ様な砲を扱っていたので、兵站の混乱を避けるため77mm戦車砲HV(High Velocity=高速)と呼称されました。   




   戦車博物館(ボービントン)にて      2019年8月撮影
 完成後の射撃テストの結果、従来の英国戦車のような近接支援型(CS、95mm砲装備)は不要と判断されこと、 車体の7.92mmベザ機関銃の座りが悪いと批判されたが、 生産のピッチを上げるために改設計はしなかったと、「戦車」(ブルーノ・ベンベヌーティ、フルビオ・ メグリア著 小学館)に記載がありました。








Home >(Photo) コメット巡航戦車<博物館実機写真<2021年3月号
Vol.151  2021 March.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
                 editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー

「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」


プラモデル模型資料記事


TOTAL PAGE