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特集 Fwフォッケウルフ

 Fw190D9
(ウォルターソンズジャパン モデルキット999 1/72)

  by MERSU57




 初めは何処のメーカーなの?と思いました。香港の重工業系会社から新規事業として設立されたメーカーの様です。日本国内のみモデルキット999シリーズと銘打って低廉化且つ簡易組み立てを目的で販売されているシリーズです。
 組み立てのみで、色も塗らずデカールを貼ってお気楽完成が本分のキットとの事。1/72では本機を含めて4機種販売されています。(スピット9型、P51D、F4U-1D)

 素組みが提唱されているキットですが、それなりに形にして組み立てたい物でそうなると色々ハードなポイントがあり、メーカー殿の意志に反するものですが苦労するモノです。
 2次元として見た基本的なプロポーションは悪いものではなく、私見ですが昔のイタラエイ(現在のイタレリ)のフォッケD9を参考にしたかの様に見えます。



 胴体はよく言われる機首の長さは正解ですが(長谷川、タミヤのD9は短い)環状ラジエターの形状がポリバケツの様な形で、修正を要します。VDMブレードの形状も似て非なるモノで前後逆成形と良いとこ無しです。共にプラ板で増積してから削り込みます。 



 主翼下面の造形が中翼の様なモールドでここは可能な限り削り込みます。主翼のパーツ割りが特殊で上面部品が真っ平らでこれでは揚力が発生しません。前縁から削り込みました。モールドされている主翼付根の20MMガンバルジ形状も大きすぎ、かつ全く似てないのでこれまた削り込みます。



 一体成型のキャノピーは形状は良好ですが、接合ガイドが内側に大きくモールドされており、興醒めなので内部を削り込みました。



  エアインテークも奇妙な形状で、ほぼ作り直しです。内蔵出来るユモエンジンは見せるほどでも無くオミット。機首ガンカバー部は幅が狭く、プラ板で修正。コクピットはそこそこの出来ですが、計器板の位置がおかしく、シュラウド部を開口します。その他省略されている操縦桿と背面防弾覆いをジャンク部品やランナーから調達加工。機首周りと主翼フィレットにかけて筋彫りを施してやりました。主脚の取り付けのホゾが前後逆になっており、摩訶不思議な構成でありここも修正と、色々と手がかかってしまいました。 



 塗装はKAGERO 出版TOPDRAWINGS NO26 FW190Dの掲載プロファイルより選びました。水性アクリルで全面筆塗り仕上げしました。大戦最後期のカモフラージュパターンです。おまけに付いていたステンシルで機番とバルカンクロイツを塗装仕上げしてみました。ウォークウェイ、燃費オクタン価表記等とスワスチカはデカール使用。機首は無塗装のアルミ地の可能性もありそうですが、主翼上面と同じライトグレーで塗り上げました。 



 全体を通して見ると、素材としては良いものがあるがそれなりの形に仕上げるには相応な労力と時間が必要なキットでした。  


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Vol.152  2021 April.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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