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特集 SF & アニメ

  ガンキャノン (バンダイ 1/144)

  by 加藤 寛之



 私は、ガンダムよりも、ザクやガンキャノンが好きだ。先日、ちょっと買ってみた。300円だから。
これは「機動戦士ガンダム」の本放送中に発売されたキットで、価格も今と同じ300円だった。再販で高価格になることが普通のプラモデル業界なのに、これはすごい。この製品で儲けなくてもいい、というバンダイの根性を感じる。しかも金型が痛んでいないどころか、発売当初よりも密着度が高いように思う。気のせいではないと思う。
古い設計のキットなので現行新製品とは比較できないが、ガンダムの本放送を見ていた私には、このキットのアニメ的というのか、あまりカッコよくない造形がたまらなくいい。しかも、キット発売時の私の喜びが蘇る(ちなみに、新発売時にはまだ子供のガンダム人気が低く、売れなかったと思う)。
組み立ては、それなり程度に接合部を消すくらいでOKとする。小パーツの左右や上下を間違えないようにすれば、組むのに難しいところはない。パーツの整合性も素晴らしくいい状態にある。可動バーツの棒や穴の大きさが、驚くほど調整されていて、緩くもきつくもない。多少のバリはあるが、まったく問題にならない程度だ。



  塗装は、ほぼ組んでから。気楽に作るプラモデルなのだから、それでいいのだ。
塗装は、プロ化している人にはとても及ばないので、ヒコウキ的な塗り方でやる・・・それ以外に出来ないんだな。
正規配色は無視するが、ガンキャノンの基本色を尊重して全面暗い赤にする。地球上では、赤は暗いところで黒と化すので、これは夜間戦闘用だろうとか、勝手に思って塗る。
暗い赤をプラの地色がムラに残る状態まで全面に塗り、その上から明るい赤をぺぺぺっと塗る。異なる赤が重なって、重厚な感じに。影になるところは、薄めた黒をさっと塗る。もう一度、明るい赤を、ぺぺぺ。赤を塗りすぎたところや、くぼんだ奥をもう一度黒で塗り、これで基本が出来上がり。武装類は、カウリング色で塗り、銀をこすり付けてOK。全面を塗り終わったら、銀をドライブラシ的に全体に施し、金属感を出す。昔はつけなかった機番号を、余りデカールから探して脚の下部に貼ってみる。最後に光沢の缶スプレーをかけて完成とした。



まあまあ、だ。すぐに出来たし、これでいいや。
300円のプラモデルは、300円のプラモデルに見えていいのだ(何となく、捕獲されてシャーの乗機になっちゃったガンキャノンに見えなくもないけれど)。



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