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特集 モノグラム48

   Me262A (モノグラム(ハセガワ・レベル)1/48)

  by 加藤 寛之



 今月のテーマ:モノグラムにあわせて作った。いろいろ在庫を持っているのだが倉庫から探すのがイヤだったので、ワールドホビーショップはせがわさんに行って買うことにした。さすがにモノグラムキットの店頭在庫は少なくて、これは残っていたひとつ。2000年7月ころに販売されたハセガワ・レベルの製品で、中身はモノグラムのキットだ。
モノグラムのMe262は写真で見て「いいな」と何十年も思っていたが、作るのは今回が始めて。この時代のモノグラム製品は出来上がるとイイのだけれども、結構ガタガタで作りにくい。さて、このMe262はどんなモノか?

パーツを眺めてみる。当然、凸モールド。脚柱やホイール、コックピットは濃厚なモールドと省略が巧みで、いかにもモノグラム。主翼の前縁にあるスラットの造形は、実機と違うが、イイカンジ。動翼の彫りこみは濃くて、“ここ、動きます”って雰囲気。
一方でキレが甘いところやちょっと難がありそうなエンジン内蔵、機首の機銃ハッチが気になる。機首の機関銃内蔵は最初からヤメて、ここに錘を入れることにする。3パーツの風防も閉じて組む。武装によって塗装は決まるが、私は塗装に無頓着なので、好きな形式に組んで、好き勝手な塗装にする。方針が決まれば、あとは組むのみ。



  コックピットは組んで胴体下から挿入する構造。よって、最初に左右胴体を接着する。当然、ガタガタ。上面はなんとかし、問題点を下面にもっていく。コックピットは全5パーツだが、イイカンジ。テキトウに黒っぽくして終了。これを胴体下面の穴から入れると、胴体強度はガッチリ。前脚庫パーツは上部開放部分から入れて接着。これもガッチリときまる。機首の機銃庫はその上にいれる順番になっている。これで機首もガッチリ。このガッチリガッチリ構造と組みやすい手順は素晴らしい。でも、機首上部の前後2分割のパーツは、とてもじゃないが胴体面と合わない。・・・なんとかする。下面には爆弾ラックをつけた。付けたかったから、つけた。
主翼は下面が左右一体、上面画左右分割の3パーツ。ロケットランチャー装着なら取り付け穴を開けるが、私はつけない。事後変形でクニャクニャなので、それなりに修正。修正は難しくないが、手間がかかる。エンジンナセルは、エンジン非内蔵の左はよいが、エンジンを内臓する右は手間がかかる。事後変形なのか、左右のズレも結構ひどい。まあ、なんとかする。主翼とエンジンナセルとの段差もすごい。出ているほうを削って、それなりにする。



  胴体と主翼の接合も、大変。事後変形なのか最初から左右で違うのか、あるいは上面での隙間寸法が違うのか、下面で胴体とちゃんと合わせると捻れてしまうし上反角も狂う。・・・なんとか、ごまかす。水平尾翼も、なんとかする。
風防周辺・・・なんとかする。
脚はすばらしい。適切な省略と“らしい”造形は、さすがモノグラム。取り付け部分で前後左右に何十度かの自由範囲があるから、これはなんとかする。
 とか、なんとかで、形にする。ここ数年で最大箇所・最大量のパテを使った。最新のパチッと組めるキットで育ったモデラーには、これは修行にしか思えないだろう。



 塗装はテキトウ。いかにもMe262って塗装にした。色はそのあたりにあった似た色。凸モールドは、2000番のサンドペーパーで擦るとプラ色がでて、これがスミ入れと同様な表現になる。テキトウな汚しとあわさると、「実感」っぽい。

 完成。
 さすがにモノグラム。出来上がるとすばらしい(出来上がれば、だ)。
 ところで、末期のWW2ドイツ戦闘機には、翼下面に広く無塗装部分がある機体があるというので資料本の掲載写真を見たら、ホントにMe262にもそんな写真があった。資料とか写真とか、見ているようで実は見ていないのだ。出来上がったプラモデルもそうで、本人が気にするだけで誰も気にしていない。ウソ塗装でもダイジョウブなのだ。



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