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  F-16A(?) YF-16A(?) (アカデミー 1/72)

  by 加藤 寛之



 アカデミーのMig-21はハセガワ製品の1/1キットで、とても楽しく作れた。こんどは、F-16Aを見つけた。箱絵をみると、なんとYF-16の2号機を描いた「らしい」。“これはハセガワのYF-16の1/1キットに違いない”と判断し箱を開けると、どこかで見たようなキットが入っているではないか。組図をみると、そこに刷られて完成品は、どう見てもハセガワのYF-16にそっくりだ。“やった!発見!”と思った。このキット、箱の文字は「F-16A」で、箱絵はYF-16の2号機「らしく」て、組図は「YF-16A」とある。いったい何型なんだよ、とは思ったが、迷わず購入した。F-16が量産に移るころのプラモデルの混乱ぶりを知っているから、この程度は許容範囲なのだ。



  組んでみた結果は、“ハセガワのYF-16のキットに似ている”が、独自の製品だった。完全ソックリ製品のMig-21とは姿勢が異なる。特に異なるところは、プラモデルとしての精度だった。

胴体:胴体パーツは水平分割で、見たところ、それなりにイイカンジだ。だが、主翼との馴染みが左右で違う。胴体の厚みが左右で違うのだ。これは厚い方の胴体の接着面を削って薄くする。主翼断面形とのずれは、主翼を取り付けてから削ってあわせる。

機首:ひたすら整形。

主翼:下面側にパイロン取り付け穴があところは、その上面がヘロヘロしている。これは、削って平らにする。後縁の薄くなり方がもっさりしているが、OKとする。前縁の丸まり方が甘く、ジェット機っぽくない。ガリガリと削って、シャープにする。翼端のランチャーを切り離し、捻り下げがあるかのように前を下げて再接着する。

垂直尾翼:前縁・後縁を真っ直ぐに整形。胴体に載せてみると、大きな隙間。垂直尾翼パーツの接着面を整形し、胴体側も接着部分を平らに削って、それなりに合わせる。接着後、隙間に瞬間接着剤を2回流して埋める。前方に伸びるフィンも胴体に馴染むように整形。

水平尾翼:F16は水平でないが、パーツの差込みを切断して整形してエアブレーキと角度を合わせて接着。固着後、エアブレーキと一緒に整形。

エアインテーク:ひたすら整形。やりがいがある。



尾部下面のフィン:左右で大きさが違うが、ホンモノは同じだろう。もちろん小さい方に合わせる。胴体とはゼンゼン合わないので、接着後、隙間に瞬間接着剤を2回流して埋める。

主脚:タイヤがクラクラする程度だから、ちゃんと接着すればOK。

前脚:見たところOK・・・なのだが、仮組みしてみたら長く、ひどい機首上げ姿勢。付け根を切り、タイヤの接地面を少し切って、それなりくらいの姿勢に修正。

コックピット:私は興味がないので、キットの椅子を入れただけ。

風防:大丈夫、ちゃんと使える・・・けど、風防最後部の胴体パーツにある凸部分が大きすぎる。小さく削った。

翼下装備:何もつけないのは好みの問題。主翼下面にパイロン用の穴があるが、そのまま。下面は見えないからイイのだ。

他は:表面がプクっと膨れていたら、削る。主翼から前に伸びるストレーキのフチが厚いと思ったので、削る。ついでに平面形も修正、左右の形も揃えておいた。エンジン排気口パーツが胴体より太いが気にしないのでOK。 




  塗装:塗装図がボケボケで判別困難。当時の雑誌写真を見て、それなりでOKとした。色はテキトウで、白はキャラクターホワイト、水色は明るめにするためにWWⅡのドイツ下面色とした。ちゃんと塗ったのは風防で、接着面をフチまで含めて胴体内部と同じ黒っぽい色で塗り、ギラギラを抑えた。

 完成。何となく出来ているが、素組みとはいえない。
さて、組図にある完成写真だが、「組図をみると、そこに刷られて完成品は、どう見てもハセガワのYF-16だ」と冒頭に書いた・・・まあ、いいか。


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