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特集 ジェット戦闘機

温故知新シリーズ 第55弾

サーブ J-35 ドラケン (レベル 1/72)

  by ヒサマロ



 どうもヒサマロです。今月の特集に合わせて今回の温故知新シリーズはレベルの1/72 サーブ J-35 ドラケンを取り上げさせていただきます。現在ではハセガワから 1/72と 1/48で決定版が出ておりますがその昔はリンドバークの 1/48 とこのレベルのキットくらいしかありませんでした。オリジナルは1961年に発売されたものですが、今回私が製作したのはイギリスレベルが1975年に再発売したもののようで、キット番号 H-131-380 となっております。



 キットを見てまずビックリしたのが全面に凹みリベットが細かく打たれており、全てのパネルラインがスジ彫りになっていることでした。あれ、これって最近のキットだっけと思わず勘違いしそうになりました。60年前にこんなキットが発売されていたなんてその先進性に感心させられました。当時の日本のキットとは比較にならない技術力ですね。



 パーツ総数は27といたってシンプルです。外部装備品はなしとなっております。コクピットは当時のレベル製品通りにパイロットとシートが一体になったものだけですので丁寧に塗装してあげます。胴体内をダークグリーンで塗っておきます。錘の指定はありませんでしたが一応入れておきました。胴体は上下分割になっており、仮組したところ機首部に大きな段差が生じるのでそこへ接着剤をたっぷりと塗り大きめのクリップで固定し他は流し込み接着剤で対応しました。十分に乾燥させたらはみ出た接着剤部分をヤスリで削りこみました。



 別パーツになっている機首部分と尾部もやはり段差が生じるので接合部分の削り合わせをしてなるべく段差を小さくしておきます。垂直尾翼も別パーツになっていますので接合部に溶きパテ処理を致しました。インティークと胴体の接合部はやはり段差が大きいので接合部をヤスリがけしました。スジ彫りなので気兼ねなく処理できますね。



 主翼は一枚ものの外翼を取り付けるだけですがやはり隙間が出来ますので削ってパテ処理をしておきます。キャノピーは2分割になっていますが胴体の合いは前後に隙間が生じますのでいつものように木工ボンドで隙間を埋めました。これで基本形が出来たので塗装に入ります。



 キットにはスゥエーデン空軍の迷彩機とシルバーに垂直尾翼をライトブルーにしたアクロ機、全面オリーブドラブのデンマーク空軍の3種類が用意されていますが、黄色の発色が悪いのでデンマーク空軍を選択しました。いつものように筆塗りでミスターカラーの12番オリーブドラブを塗り、上面に55番のカーキをドライブラシで退色表現をしました。最後にタミヤのスミイレブラックをパネルラインに流し込みして軽くふきとりました。



 デカールは使用できるか不安でしたが熱湯で糊を溶かしてタミヤのデカールのりで対応出来ましたので一安心。脚関係は今の基準ではバツでしょうね。特に前脚部分は実機には泥除けなどがありけっこう複雑なんですが単にフォークだけですませてあります。作り直すのは面倒なのでこのままとしました。脚関係を組み立て接着してアンテナと省略されていた機首先端のピトー管を取り付けて完成となりました。



 昔のキットらしく部品数は少なくすぐ形になるのはいいですね。細部は今のキットとは比較になりませんが全体の捉え方は十分ドラケンらしさが出ていると思います。再度言いますがこれが60年前のキットで特に手を入れなくともこれくらいになるのはすごいと思いませんか?そんな訳で今後も古いキットから何かを伝えていければいいなと思います。ではまた。




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