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  ミーティア F.Mk.Ⅳ  (ノボ(フロッグ) 1/72)

  by 加藤 寛之

 これはノボ製だから実質はフロッグの改装ブランドみたいなもの。その昔にハセガワが国内販売したこともあるキットだ。私には、おそらく今回で3回目の製作になる。本Web誌の今月の特集が絶版キットなので該当するのだが、作ったらそうだったにすぎない。



   組んでみる。
右胴体が内側に曲がっている。ノボ製は硬いプラなので危険とは思ったが、ちょっと逆に曲げてみた。“パチ!”と胴体が真っ二つに。まあイイや、と思ってクセを逃がして接着。当然、多少はガタつくが、整形すればいい。コックピットは床板+椅子+操縦桿+お人形さんの計4つで、おかげで錘を仕込みやすい。なるべく上面側で合わせて組み上げる。乾いたら垂直尾翼の前縁と上端を削って薄い感じにする。後縁は側面形を整えたら多少薄くする。実機の後縁は板が付いているような感じなので、厚くてもOKなのが嬉しい。
主翼は左右別で、エンジンナセルを含んだ上下分割。中に1枚の仕切りパーツを入れて接着すればいい構造。エルロンと翼端は上面側にあって、エアブレーキは凸モールドの線で表現してある。これが、前縁は分厚く、後縁も超ダルい。平面形も何となく曲線で、まっすぐ感がない。表面全体も硬質感がない。もちろん、吸排気口はふにゃふにゃしている。エルロンと翼端で上下パーツが別れるところの段差や隙間は充分にある。胴体との接着面は、上下パーツでずれている。上下の段差はプラ板を間に入れて調整すればよく、ダルい丸みがある前縁は上下から削り、ダルくてしかも分厚い後縁も上下面から削る。シャキッと感がない平面形は削って整えればよい。表面のふにゃふにゃは板に貼ったサンドペーパーで均せば簡単に改善する。吸排気口は欠落を補い、穴を丸く削ればそれらしくなる。本当は吸気口の丸み感も違うのだが、プラモデルとしては綺麗になっていれば違和感なくみられる。



  水平尾翼は1枚モノなので削りやすい。四角っぽい前縁を翼形らしくし、動翼前にある膨らみや表面全体のふにゃと感は全面を削るだけで改善する。後縁もちょっと薄く削る。
主脚は左右分割で、塗ったタイヤを挟んで接着する仕組み。これが型崩れとバリでグズグズ。でも、ミーティアは組み上げると主脚はほとんど見えないと知っているので大丈夫。それなりレベルに削り上げてOKとする。前脚は、まあ大丈夫。
脚カバーは驚くほど厚い。これは内側のフチの肉を切り取って薄く見せる。
風防はちゃんとした形をしていて嬉しい。プラ材の透明度が低いがもちろん許容範囲。
こんな整形をしながら組み進めるのだが、ピタッと合わないことは誰にでも想像がつく。
これは塗装後になるが、背中のアンテナ柱はキットパーツを整形して使用。ちょっと前傾で接着する。ピトー管は真ちゅう線に替えた。



 塗装は銀と黒、翼端灯の2色の計4色。実機は塗装の銀だと思うので、ただ塗ればよい。塗装嫌いの私にはピッタリ。平筆で塗るので線がついてしまうが、まあいいのだ。そして動翼の墨入れをちょっとだけ、フチや角の一部にシャインシルバーを軽く塗ったくらいで終了。デカールはイギリスとオランダの2種から選べる。たいした理由もなくイギリスにした。発色がそこそこなのが残念だが、気にしないで貼った。

  無事に完成だ。今回が一番スッキリと出来たように思う。でも、素組みとは言い難い。
絶版キットではあるが、お宝キットの感はない。マッチボックスのミーティアも難物だが、フロッグ(ノボ)も難の内容が違うだけで似たようなものだと思う。素直に組むと、何だかふにゃ~~としたものが出来上がる。“本当かな?”と思った方は、ぜひ二つを作って比べてください。



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