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(Photo) AMX-13

by  コルディッツ
博物館実機写真

 AMX-13は第二次世界大戦後にフランスで開発された空輸可能の軽戦車で、1951年にフランス軍に制式採用されました。独立闘争に火の付いたインドシナやアルジェリア等の植民地維持を目論むフランスにとって、迅速に海外展開できる軽戦車の配備は必要不可欠でした。開発に際し軽量量化と小型化を追求したため、多くの特色を持ち、愉しませてくれます。ドイツ軍のパンサー戦車の主砲を発展させた強力な長砲身75mmライフル砲装備のため、揺動式砲塔を採用したのが最大の特色かと。砲塔は上下2段構造で75mm砲と砲弾6発を収めたリボルバー式弾倉2基から成る自動装填装置を上部に固定装備。上部構造全体が俯仰し、下部構造が旋回します。
 乗員は身長168cm以下に限定の上3名、うち2名は砲塔内が定位置です。戦闘重量14.8t、最大速度は60km/h です。
 1952年から1985年までに約7,700輌が生産され、うち3,400輌が輸出されたヒット製品です。
※ 本稿は博物館の標示やタミヤ模型の説明書、「世界の戦車」
(コスミック出版)、Wikipediaを参照しました。

 AMX-13   75mm砲搭載
 戦車博物館(ソミュール)にて       2015年7月撮影




   AMX-13以外に揺動式砲塔を採用したのはフランスのEBR装甲車とオーストリアのSK105軽戦車だけです。エジプトではM4シャーマン戦車にAMX-13の砲塔を載せた改造戦車を対イスラエル戦に投入しています。主砲はその後90mm低圧砲や105mmライフル砲を搭載したタイプも生産されました。


 AMX-13   75mm砲搭載
 陸軍博物館(シンガポール)にて      2018年3月撮影




 AMX-13導入国にシンガポールがありますが、英文Wikipediaによれば、同国は340輌の75mm砲搭載のAMX-13を運用しましたが、全て中古でスイスから150輌、インドから150輌、イスラエルから40輌を購入したとありました。




 現在のシンガポール陸軍の主力戦車はレオパルト2です。


 AMX-13   105mm砲搭載 ?
 軍事博物館(スーステルブルク)にて    2015年7月撮影


   ネーデルランド陸軍は131輌の105mmライフル砲装備のAMX-13を運用していました。揺動式砲塔は車体後部に設置され、250hpのガソリンエンジンは車体前方右側に設置されました。


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