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F-5A フリーダムファイター (ハセガワ 1/72)
by 田口博通 Hiromichi Taguchi
ハセガワの72極初期シリーズで1960年代に発売されたF-5Aです。さすがにもう再販もなく、絶版になってしまったようです。
1960年代にジェット機を1/72スケールで日本で初めてシリーズ化したのはハセガワで、私は少年時代を共に過ごしたこのハセガワの72初期シリーズが現在の自分を形作ったような気がしています。プラモ趣味のルーツとでもいうのでしょうか。
今の目で見れば、もちろんラフな所が大ありのキットたちですが、それでもいつまでも好きで、折に触れては思い出します。ずっと心にひっかっている幼馴染といってもいいかもしれません。
プラモデルとしてこの世に生を受け、作ってもらう機会をまだまだ与えられずに 転居の度に押し入れから押し入れに。結局、半世紀を押し入れ段ボール箱の中で共に過ごしてきたこれらのキット達を、完成させてプラモデルとして成仏させてあげたい。できれば死ぬ前に初期シリーズの在庫だけでも全数 お焚き上げをしてあげたいと思っていますが、かないますかどうか。
というわけで、ひまをみつけてはボチボチとやっていましたが、昨年のF-4J(旧版)に続き F-5Aフリーダムファイターが完成しました。複座のF-5BとT-38はまだまだ仕掛かり中で、いつのことになるかわかりませんが完成の暁には3機並べてみたいです。
キットについて
キットの初出は1967年ですが、所有している72青ラベルの箱絵は1970年代に購入したバージョンと思います。ダークグリーンとダークグレーのNATO迷彩のマーキングデカールが入っていました。
箱絵
モールド部品は 皆様ご存じの通りです。水平尾翼がエンジン部と共に分割されているので胴体下面に大きな段差ができ、組み立てが難しいキットでした。ここさえ攻略すればなんとかなりそうです。
コクピットはごく簡単なシートがついているのみですが、パイロットを搭乗させれば荒は目立ちません。
製作
コクピットはシートを後付けすればよいので、機首におもりを入れ胴体を接着。半世紀昔のキットなのでエアインテーク、主翼、機首などに隙間ができるのは当たり前なのでパテで埋めて整形をしていきます。最近は この程度で済めば 苦にならなくなってきました。人間 慣れ?でしょうか。
胴体と主翼間に大きな隙間ができるので、ホワイトパテでザクっと埋めていきます。
塗装
サフェーサーで下塗りし、しっかりとした下地を作ります。今回は銀塗装としました。シルバーにはMrカラーのプレビアスシルバーを使用しました。光過ぎない昔の8番アルミシルバーです。
ところでエアブラシですが、最近、0.5mm口径のダブルアクションを購入しました。台湾VIAEON製で、アマゾンでなんと3000円台。クレオス製に比べるとちょっと作りが荒いですが、サフェーサーやシルバーなど粒子が大きい塗料の塗装には重宝に使えています。昔使っていたヤング88の気分です。カーモデルや48ファントムなどの塗装も半分の時間に、かなり時短しました。
自作デカールの印刷画像
マーキングは48ホークイタレリのキットデカールをスキャンして画像加工し1/72に縮小印刷して自作しました。スキャナーとパソコン、HIQPARTSのインクジェットプリンター用デカール用紙さえあれば自作できるので 便利な時代になりました。尾部の赤帯と主翼上の黒のWALK LINEはデカールでは難しいので、ハセガワの曲面追従艶消しフィニッシュを細切りにして使っています。デカール貼り後 仕上げにデカール保護のためクリアを薄く吹き、塗装は完成です。
完成
前脚に対して主脚が長めで腰高に見えます。調整した方が地上姿勢がよくなったのかもしれませんが後の祭り。キャノピーの形は今一つですが透明度が良いのが助かりました。脚カバーの接着には難儀した経験があるので、今回はアルミテープを用いて、補強をしてあります。ピトー管は当然のごとく、真鍮パイプと洋白線で置き換えました。
出来上がってみると、F-5らしくすっきりとしており、意外とスタイルも良い感じです。高校生の時に作った印象はまとめるのが難しいキットだったのですが、当時の私の製作力不足だったのでしょう。
これで 無事 お焚き上げできました。
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