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特集 F-14 TOMCAT

グラマン F-14A トムキャット(イタレリ 1/72)

  by 老人とプラモ



 いつも昔話で恐縮ですが、世界の空軍という映画(調べてみると1976年11月公開)を見に行きました。その中、トムキャットは敵の爆撃機や巡航ミサイル(最大6機)を捕捉して6発のミサイル(AIM-54)を同時に誘導し撃墜できる、と映像付きで紹介されました。敵の戦略兵器に対抗する防衛を一機で担えるという壮大なストーリーに驚きました。大型の空対空ミサイルの発射母体でありながら 空母からの発着と空戦性能のためにグラマン社の執念の可変後退翼も採用されましたが、その高性能の代償として導入・運用コストが当初の予算を大幅に超過。時代の変化で企画開発時の邀撃ストーリーは起こらず、最新の高価格兵器で限定戦争に対処する形になりました。米海軍が配備予定数を大幅に圧縮したり、(イスラム革命前のイランを除いて)友好国も高コストを敬遠して導入を見送り、その結果グラマン社は一時的に倒産しかかったとか。米軍のF-14は2006年9月に全機退役となっています。


 プラモ界では どういうわけかF-14は最先端のプラモ製作技術を注ぎ込まれることが多いようです。が、小生には綿密な考証、難度の高い工作や塗装はムリ、だけどある程度の恰好はつけられるかな、との目論見でパーツ数の少ないイタレリの1/72を選びました。



 細かいデカールは少なく ストレスを感じずに完成させることができました。デカールは空母ニミッツに展開したVF-84"ジョリーロジャース"です。



主翼は可動ですが動かすと擦り傷が付くので開位置にとどめています。F-14の形状は 機首から操縦席後部までが縦長断面であるのに対し、それ以降は胴体と双発のジェットエンジンで横長の長方形断面を形成しキャラメルの箱のような平らな下面となっています。この下面形状は大仰角時の揚力の面でも有利に働くリフティングボディーと言うそうです。



 正面から見ると 左右の吸気口は下に少し開いて主翼の前景はガルタイプに見えます。前脚・主脚の扉は厚み部分が赤に塗られています。キットにはAIM-54などのミサイルも付属しているのですが、ミサイルのデカールは無く、塗装情報も無かったので省略としました。



 鎌首のように持ち上がった機首、双発ジェットエンジンとリフティングボディー、双尾翼、これらはF-14の特徴ですが このスタイルはステルス機の登場まで ロシア、中国の戦闘機に あたかも標準型のように取り入れられたと感じてしまいます。




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