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誌上個展

<日本航空史>  OV-10ブロンコ

  by 加藤 寛之
プラモデル コラム



 なぜ日本航空史でブロンコなのかと問われても、困る。ブロンコは、ベトナム戦争のころのCOIN機で、手軽で便利な軽トラックみたいな感覚の飛行機だと思う。この飛行機は、子供のころに初めて行った横田基地のオープンハウスで、すぐ近くで見たことがある。それからどのくらい後なのか覚えていないが、2機ずつの何組かで我が家の上空をゆっくりと横田基地への着陸で飛んでいったことが、何回かあった。ブロンコの実機を見た記憶は、それで全てだ。それでも私の中では、横田基地でブロンコを見たこと、特異な形の飛行機がゆっくりと飛んだことが、強い印象なのだ。どちらも日本の出来事で、私のゆるい基準では日本航空史にOKだ。
その程度だから、ブロンコの記憶の大部分はプラモデルだ。私が子供のころのプラモデル屋さんでは、ブロンコはハセガワの1/72キットが棚にあり、だいぶ遅れてレベルのキットも並んだ。エアフィックスは記憶にない。翼幅の短い原型機形態のホーク1/48は、地元のプラモデル屋さんでは見ることがなかった。『世界の傑作機』(青版です)No.71によれば、原型機の初飛行は1965年7月、量産機の初飛行は1967年8月。『モデルアート』1970年4月号によれば、日本での実機初公開は1970年2月6日厚木基地だったそうだ。ハセガワの製品は1967年5月ころから新発売をうたっているので、量産化の途中での製品化だったことになる。それは、キット発売当初に垂直尾翼前の三角形のフィンがなかったことでも分かる。ハセガワはキット発売後にもチョコチョコと手を加えたようで、フィンもどこかの時点で付けたようだ。



  ハセガワ製品の新発売当時のキット評を探したら、『航空ファン』では見つけられず、『航空情報』1968年7月号にあった。パーツの整合が良くないことからと評価はいまひとつで、ほぼ同時期発売のイントルーダーの高評価とは大差があった。面白いのはデカール説明で、「2種類の塗装指定図がついており、デカールもちゃんと2通り入っている」とあること。この時代は、箱の絵とデカールが違っているとか、複数の塗装図はあるがそのデカールはない、なんてことがよくあったのだ。『モデルアート』1970年4月号に上述の厚木基地で公開の実機写真とハセガワ製品の完成写真があり「次号に工作記事掲載の予定」とあるので、『モデルアート』1970年5月号に製作記事が載っているらしい(私は未確認)。この時に撮った写真とみられるものが、『モデルアート』1973年10月号にもあって、カラー図も付いている。蛇足を書くとこの号にはホークの1/48製作記事もあるから、とても資料性が高い。
ハセガワのキットは、私も1回作ったことがある。形態ゆえの組みにくさはあったが完成すれば立派なブロンコで、私的にはOKだった。ハセガワのキットで同世代のイントルーダーが今でも店頭にあるのに、ブロンコは見ない。プロペラ機は売れないのかなぁ・・・、細かなことを言わなければ塗装のバリエーションは豊富で、濃緑で下面は白、濃緑に白い主翼、上面灰色で下面白、全面灰色、機首や翼端の赤塗り等々、いろいろあるし、改造マニアなら背中にジェットエンジン付きもあるのに・・・。アカデミーのキットでも作ってみようかなぁ・・・っと、プラモデル屋さんに行くとそう思うのである。



 掲載写真のうち、コックピット側面のアップは兄弟が撮ってくれたもの。カラー写真だったのだが経年変化で色がすっかり抜けてしまった。微かに残る色が邪魔だったのでモノクロ処理した。それ以外は資料として入手したもの。



 追記:その後にアカデミーの1/72キットを購入した。別掲の記事がそれ。



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