Home > グラビア >  ニューキット・レビュー ショウキ2型丙 (ハセガワ 1/32)

ニューキット・レビュー 

by 田口 博通 Hiromichi Taguchi

今月のニューキット・レビューは ハセガワ1/32の ショウキ 2型丙
1/32では初めてで、待望久しい製品でした。
今回は 初めての企画として、製作しながら、毎週 リアルタイムでリポートをお届けします。

(パート1)
■ キットの印象   
 モールドは最近のハセガワの1/32スタンダードで、端正なスジボリに 最低限のリベットがうたてれいます。
カウルフラップは 開閉選択式となっています。
部品で見るところ、主翼の翼端そりあがりが いい感じであります。胴体の絞りもグッド。
印象は 1/48キットのスケールアップ。
こういう方向性もあるのでしょう。
簡単に組みあがりそうです。
資料
マルメカ No.9 ショウキ 
モデルアート プロファイル ショウキ

        箱絵



■コクピット 
 床板は 実機のように真ん中に 通し穴があいていて、前部にラダーペダルと操縦桿、右側床に操作棒、左床に副計器を取り付けるような構成になっています。
 また、前部隔壁部品に 主計器版と右側の副計器を接着するよようになっています。
 主計器板の両側スペースは 機銃の取り付け場所です。
 座席後部隔壁部品は2枚構成となっていて、前の隔壁に座席レールをとりつけます。
写真はまだ 座席を取り付けていません。
 下の作例のコクピットは グンゼ特色の中島コクピット色を基本にしています。計器板は グレーを混ぜた黒(タイヤブラック)に 計器は黒。メモリは銀に黄緑を混ぜて、夜光塗料風に塗装しています。赤、黄などをところどころに入れるとアクセントになります。

仕上げに輝きを消したシルバーで軽くドライブラシして、金属感を出すと映えます。


■胴体 
 機銃の弾装扉は 説明書と違い、この段階で接着してしまいましょう。  
胴体右の計器を接着し、塗装しておきます。

胴体左のスロットルレバー類、塗装は 説明書の指定の通り赤、黄色、シルバーなどで塗り分けます。
 上のコクピットを組み込むと なかなか魅力的なコクピットが出現します。 この段階で調子を見ながら、ウエザリングしておくといいでしょう。
胴体をはりあわせたところ、気になっていた垂直尾翼の形状もいいようです。


■主翼
 上半角が出るように、補強部品がついているのは親切な配慮です。形状は非常にいいので、上下張り合わせ、下面部品でコクピットから見える部分には あらかじめ内部色を塗装しておきます。エルロン後縁は注意しながら 薄く削っています
翼断面もこんな感じでしょうか。
 主要部品


胴体と主翼をゆがまないように接着し、機首機銃を装備させ、機首上面カバー部品をとりつけます。
部品の合いはいいようですので、ここまではストレスなく進みました。
胴体のカウリング後部のしぼりこみ形状ですが、操縦席のところでぐっと絞られていて、いい感じです。

ここまで 8月10日

(パート2)
■ エンジン   
 エンジンは よくできていますが、前後2列14気筒のシリンダーのモールドは前面のみ。カウリングをはずして エンジンを飾ることは残念ながらできません。
それゆえ、カウリング前穴から見えるエンジン前面のディテールに凝った方がいいようです。
プラグコードを細いソフトワイヤー(0.3mmハンダ線)で追加しました。
集束環にドリルで0.7mmの穴を開けて、ソフトワイヤーを二つ折にしてはめこみます。
シリンダーの方は0.5mmの穴を2個 プラグコード位置に開け、
ソフトワイヤーを差込み、瞬間で接着します。(下写真)
今回は 塗装をアルミ銀色とし、エナメル黒でスミイレしました。下写真
ここまで 8月22日

(パート3)
■ カウリング   
 今回は 開状態のカウルフラップを選択しました。
すり合わせて、スキマのないように接着します。
カウリング上部のエアスクープは別パーツになっています。すり合わせをしながら、傾かないように取り付けます。顔に当たる部分だけに、左右に傾かないように十分な注意が必要です。
下面のオイルクーラー空気取り入れ口も別パーツとなっていますので、丁寧に整形します。

組みあがった胴体。 エンジンとカウリングを仮組しています。
さすが、ハセガワの1/32は カウリングから尾翼までのバランスが巧みです。


主翼下面 主脚収納部とリンク収納部、 蝶型フラップの内部がモールドされています。
機銃の薬きょう排出パネルも接着接着しています。

ここまで 8月31日

(パート4)

ショウキは全面 無塗装銀が多く、実機表面はリベットや汚れ、外板のうねり、へこみなどの情報が非常に多い。
それが、ショウキという飛行機の実感を醸し出しているのだが、キットの表面はシンプルそのもの。
ここはひとつリベットを全面に打つことにしよう。

方法はまず 下塗りを グンゼ1000サーフェーサーで行い、その上に図面を見ながら鉛筆でリベットラインを下書きしていく。
サーフェーサーを塗っておくと、鉛筆がすべらずに 下書きしやすい。
定規には透明プラ板を1cmくらいの幅に切ったものを使っている。
その鉛筆線上にリベットを丁寧にうってゆく。
リベットルーラーとカルコを併用しているが、リベットルーラーは作業が早くて快適。
機体全面にリベット打つのに、4時間くらい必要だったが、忍耐が必要な作業だが、
ここは 完成目指して これも楽しみと 心を切り替えると 作業が楽しくなる。



(ここまで9月18日)



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